第百一話 空に浮かぶ城
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たんだ?」
「この連中に全部脱がされたんだよ」
そのうんざりとした顔で語るのだった。
「全部な」
「全部というと」
「トランクスもか」
「そうさ」
そのことも言うのだった。
「それこそ全部な。脱がされたよ」
「そうか」
「じゃあやっぱりなんだな」
「向こうは全然気にしねえけれどな」
「そういう問題じゃねえだろ」
甲児が額に汗をかきながら述べる。
「こりゃよ。さやかさん達には言えねえぜ」
「そうだな。これはとてもな」
「ジュン達には」
大介も鉄也も彼の言葉に頷く。しかしここでサンドマンがまた言ってきた。
「安心し給え、諸君」
「まだ言うのか、この人は」
「恐ろしい・・・・・・」
最早誰も言うべき言葉がない。
「中は混浴だ」
「・・・・・・もう何が何だか」
「何処までとんでもない城なんだ」
「それぞれ隔てはしてあるがな」
一応それはあるというのだ。
「だがほんのすだれだけだ。お互い恥ずかしがることはない。
「ってことは」
「向こうも!?」
「そうだ」
はっきりと一同に答えるサンドマンであった。
「女子更衣室にもメイド達が待機している」
「何時の間に」
「そんなものまで」
「実はこの更衣室はすぐに造らせたものだ」
ここで内実も語ってきた。
「君達に参加するにあたりだ」
「ああ、そういえばそうか」
エイジがここで気付いた。
「この城にいる男ってあんたと斗牙しかいないんだったな」
「その通りだ」
サンドマンはエイジのその言葉に答えた。
「だからだ。それは」
「そうか。それでか」
「というとこの城ってまさに」
シンはあることに気付いた。
「この人のメイドのあれだったのか」
「もう滅茶苦茶じゃねえかよ」
甲児も唖然とするしかなかった。
「聞いていて考えていて頭がおかしくなりそうだぜ」
「とりあえずだ。諸君」
「ええ」
「何ですか?」
「身体を清め温めるのだ」
何でもないように言うのであった。
「そして次の戦いに備えるのだ」
「そうですよ、皆さん」
ここで風呂場の扉が開きそこから斗牙が出て来た。
「いいお湯ですよ」
「って斗牙おい!」
エイジが今の彼の姿を見て思わず叫んだ。
「御前何だよその格好!」
「僕の格好!?」
「そうだよ。裸じゃねえかよ」
「裸って当たり前じゃない」
その全裸のままで何でもないように返す斗牙だった。
「今までお風呂に入っていたんだし」
「風呂の中ではタオルは使わず一糸まとわないもの」
またここでサンドマンが言うのだった。
「それがルールだ」
「ルールなのはわかるけれど」
「それでも」
皆が言いたいのはそういうことではなかった。
「何がもう何だか」
「わからなくなってきたな」
こうしてまたしても騒動が起
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