第九十五話 神人、目覚める
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」
「本当に事もなしなんだ」
それに納得しようとしたその時だった。不意に電車が止まった。
「!?」
「何が・・・・・・うわっ!」
電車を衝撃が襲う。それで皆倒れる。浩子も鳥飼も。
「朝比奈!鳥飼!」
「痛つつ・・・・・・」
「参ったな、何なんだよ」
「よくわからないけれど事故!?」
綾人はまずそう考えた。周りは皆倒れ電車は脱線しているようだった。
「参ったな、どうなったんだよ」
「ううう・・・・・・」
見れば浩子と鳥飼は倒れたままだ。危ないのは明らかだった。
「こうなったら・・・・・・」
綾人はとりあえず外に出た。外に出るのも一苦労だった。やはり電車は脱線し倒れていた。その倒れた電車の上から出て外に出る。すると上空では戦闘になっていた。
「何なんだよ、一体・・・・・・」
上空ではロンド=ベルとドーレムが戦闘を繰り広げているのだった。
「別次元になってるんだな、ここは」
「ええ、そうよ」
キャシーがマイヨに答える。
「だからね。ここに入るのは相当なエネルギーが必要なのよ」
「だがそれが可能になった」
「そういうこと。けれど戦力がなくてね」
「今まで攻め入ることはできなかったのか」
「あんた達が来るまでね」
そういうことだったのだ。
「できなかったのよ。けれどおかげでね」
「そういうことか」
「そうよ。ところでさ」
「何だ?」
「あんた達パラダイムシティは知ってるかしら」
「パラダイムシティ!?」
その名を聞いていぶかしむマイヨだった。
「何だそれは」
「やっぱり知らないんだね」
「街の名前だな」
マイヨもそれはわかった。
「それはわかるが」
「この世界の何処かにある街なのよ」
こう答えるキャシーだった。
「誰でも知っている名前なんだけれどね」
「誰でもか」
「けれど何処にあるかはわからないのよ」
キャシーは今度はこう言った。
「何処にあるかはね。わからないのよ」
「妙な話だな」
「まあね。ところで」
「何だ?」
キャシーは話を変えてきた。マイヨもそれに応える。
「紫東大尉だけれど」
「うむ」
「潜入は成功しているかしら」
「それか」
「上手くいってればいいけれどね」
こう言うキャシーだった。
「予定通りね」
「そうだな。それはな」
マイヨも彼女のその言葉には頷いた。
「潜入操作がな」
「正直東京ジュピターのことはよくわからないのよ」
「よくはか」
「ここがムーリアンの支配する場所って以外はね」
それ以外は結局わかっていないのであった。
「わからないから」
「そうなのか。何もか」
「そうなのよ。だから大尉には期待ね」
「そうだな」
マイヨはキャシーの言葉に頷く。
「果たして何がわかるのか」
「楽しみね」
彼等はそんな話をし
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