暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜ニ人目の双剣使い〜
新たな始まり
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確率だよ

「よう、詩乃」

「ひゃっ……」

「そんなに驚くことは無いだろうに」

声をかけると詩乃は少し飛び上がった。苦笑しつつ詩乃の手元を覗き込む。そこにあった携帯の液晶画面にはガンゲイル・オンライン(・・・)の文字が

俺の視線に気付くと詩乃はあわてて携帯を閉じる

「……見た?」

「何を?」

とぼける俺。理由は自分でもわからなかった

「そう……」

目に見えてほっとする詩乃。……詩乃は隠し事ができないタイプだな

「今、帰りか?」

「うん。ちょっと、買い物に」

買い物袋を左右に揺らし、微笑む詩乃

俺は詩乃が座っている場所の近くに立つ。……ねばつく様な視線から詩乃を隠す様に

「燐こそ。どこに行ってたの?」

「俺はちょっと野暮用。知り合いとお茶してた」

菊岡を知り合いとカウントしたくないが……

「燐……」

しばらく沈黙の後、急に詩乃が口を開いた

「私……強くなるから」

「ああ……」

その言葉は俺にたいしての宣言か、また自分に言い聞かせたものか、俺には判断できなかった

「死銃……ね……」

詩乃と駅を出たところで別れる。しばらく出てくる人の波を眺めているが視線の主はわからなかった

おそらく最後の一人だろう人が出てきたのを確認し、俺は家に向かう

「……とりあえず、直接戦わないとわからないよな」

戦闘形態を見れば誰なのか判別できる自信がある

「っと、ただいま」

考え事をしているといつの間にか家に到着していた

帰るとすぐに、分けてもらった自分の部屋に向かう。すぐにパソコンを立ち上げ、ガンゲイル・オンラインについての下調べをする

「バレット・オブ・バレッツか……」

次、狙うとしたらここだろう。中継も入り、知名度もかなりある。今までの死銃の行動から、目立ちたいらしい、ということがわかっている。格好の獲物だろう。しかし……

「詩乃……」

詩乃が見ていたページ。それはガンゲイル・オンラインで、かなりの有名人のページだということがわかった。前回大会にも出場して、上位入賞経験も持つ

「詩乃も出場する可能性が高いな」

観客という可能性もあるが、観客ならばあんな眼にはならない。あれは間違いかく戦士の眼だ。追い詰められた、な

俺は直葉が呼びに来るまで考え事に耽っていた

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