第十三話 鏡月
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願い!」
レイカとシャムは、スユアが熱弁する背後で、そんなやり取りをしていた。
当然、スユアにはそんな会話は聞こえておらず、意気揚々とゲームの説明を開始する。
「まず貴方達、麻雀のルールは知ってるかしら? それの一部のルールをポーカーに流用させたものなんだけれど」
「……まぁ、俺は知ってる」
スユアのその言葉に、初めに反応したのは青年。
「あ、私も知ってる。 というか私はポーカーよりそっちのが得意かな」
次いで、意外にもユナと呼ばれた少女が反応する。
「俺!俺! 俺も知ってるぞ! というか、俺はネット麻雀でそれなりに強かったからな!」
「当然、拙者も知ってるでござる。 武士たるもの。 卓上の遊戯についても博学でなければならないでござるからな!
まぁ拙者、ポーカーというのには少し疎いでござるが」
それにつられる様にファルコンとござるが反応を示す。
残ったナイトと呼ばれる少年は、その二人を見てため息を吐いた。
「俺はわからん。 そんなオッサンくさい遊びやらないし。 ていうかござるも卓上の遊戯なんて回りくどい言い方せずにテーブルゲームって言えよ。
俺テーブルゲームなら人生ゲームがマジ得意だけど」
余談だが、基本的に人生ゲームに得意不得意もあったものではない。
それはルーレット操作ができる人間と言う。
そんな中で、スユアは青年達を見て笑みを浮かべた後。
「それじゃ、お子様は見学でもしてなさい。 貴方の信頼する仲間達が私達と代打ちしてくれるわよ」
ナイトに向けてそんな言葉を、あざ笑うかのように言いつけた。
そんなわかりやすい挑発に。
ナイトは、簡単に乗った。
「は? いや、それはマジありえんだろ。 麻雀くらいルールしらなくてもできるし。 ていうか俺ポーカーはマジ強いし。
スーパーロイヤルストレートフラッシュ揃えたことあるし」
「いや、スーパーってなんだよ……」
一人で荒ぶるナイトを横に、ファルコンはため息を吐くが……。
そんなことを気にせず、スユアは言葉を続ける。
「兎に角、お子様も参加ということね。 こちらは私と後ろにいる彼女、レイカが相手するわ。
勝負をする宿屋に着くまでそちらも参加者を決めておきなさい」
そう言って、スユアはその場で芝居がかったように半回転し、青年達に背を向けると、宿屋へと向かって歩き出す。
残された青年達は、すぐにその場で、誰で勝負するかを話し始めた。
これにより、麻雀ポーカー、雀カード(なんだその名前は)は、ゆっくりと幕を開けたのであった。
――――――
「お待ちしておりました。 アルス様方。 ザサーダ教師より既に言伝はもらっております」
俺達が最後に対峙したオレンジポインターのソイツは。
出合っ
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