新たな物語へ
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てきたのは俺の数少ない友達の一人。正直やかましい。プレイヤーネームは確か"朱雀"だった気がする
「そんなことはねぇよ。それよりも、校門で姫様がお待ちだぜ?」
今日は半日だということを言ってあったのでそろそろ来るとは思ってたが、早いな
「そうか。じゃあ、俺は帰る」
「くそう……お前といい"黒の剣士"といい、彼女がいて羨ましいなぁ」
カバンを持ち直し恨み言を言っている朱雀の隣を通り抜け校門へ向かう
「あれ?」
校門に行ったが姫様……詩乃の姿が見えない。朱雀は嘘をつくような性格じゃねぇしな
「あんたが朝田サンの彼氏?」
「ん?」
横から見知らぬ女が声をかけてきた
突然だが、俺を初めとするアインクラッド攻略組は悪意には敏感だ。敏感にならざるを得なかったというべきだろうか。そうしなければ簡単にPKされてしまうからな
そして、今この女から発っせられている悪意。それに軽く身構えてしまう
「へぇ……なかなかいい男じゃないか」
初対面の俺に悪意を向ける相手は限られる。この女は見覚えがない。つまり
「詩乃はどうした?」
詩乃関連だと判断した。彼女は正当防衛とはいえ人をあやめている
「朝田サンはちょっとあそこの路地でうちらと遊んでるよ」
後ろにある細い路地を指差して濁った笑みを見せる女。こんな表情はソードアート・オンラインでよく見てきた、暴力に酔った者の笑み
「っ!!」
その女の脇を一気に走りぬけその路地に走る。そこにはモデルガンを突き付けられている詩乃が
「貴様ら……」
拳を強く握りしめ、その女たちをにらみつける。後ろに一人。詩乃の側に二人
「友達だから金貸してもらおうと思ってたんだけど朝田サン。全く持って無くてね。だから彼氏さん。代わりに貸してくれないかなぁ?」
限界だった
「友達っていうのはな……」
踏み込みから一瞬でトップスピードへもっていく。素人には消えて見えたはずだ
「苦しみも悲しみも嬉しさも分かち合える奴のことをいうんだよ」
詩乃を抱えて路地のさらに奥へ。震えてる詩乃を抱き締めて頭をなでる
「てめぇらみたいなやつ。友達とは言わねぇ。二度と言うんじゃねぇよ」
女たちは一つ舌打ちして
「……またね、朝田サン」
そう言って帰って行った
「燐……」
「大丈夫。今度こんなことがあったらすぐ呼べ。絶対に守ってやる」
「うん……」
「はぁ……胸糞悪いな……」
「ごめん……」
「なんで詩乃が謝るんだよ」
「私が弱いから……だから」
いつになく詩乃は弱気だな
「だから……あの世界で……卒業するんだ……弱い自分か
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