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魔法少女リリカルなのは -Second Transmigration-
第17話 すれ違い
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「……やっぱりさ、いくら俺達の世界ではアニメでも、今俺達がみてるのが現実だろ?……だから、なのはやフェイト、アリサにすずか、士郎さん達だって、みんな『生きてる』」
「……」
「……なんで初めから気付かなかったのかって、思うんだ。いくら転生の特典で強くても、それを決めるのは俺達じゃない。いくら強くても、自分の中身がダメなら意味ないよな」
「まぁ……そうだな。俺達はこの世界に転生した。そして、そこで『生きてる』。……形はどうであれ、そこに生きているからには感情も心もある」
俺達はこの世界が二次元のモノだと思うが、俺達と同様生きている。多少、容姿も関係あるとは思うが、結局は人格ものを言うのだと思う。
「あと、そんなハルに先輩として一言贈っておく」
「なに?」
「どんな結果が待っていようとも、どんな事が起きようとも……
『それでも世界は回っている』」
「……どういう意味だ?」
「後悔はするな、ってことでいいさ。今はな」
今はそれでいい。あとは自分で考えないとな。
「……っと、そろそろだ」
俺は呟くと、なのはとフェイトの方を向いた。2人の対決もいよいよ佳境に入り、タイミングを見計らったフェイトはジュエルシードへと跳んだ。
「んじゃハル、予定通りよろしく!」
「簡単に言ってくれるよ全く!」
俺とハルは同時に飛び出してなのはとフェイトの所へ向かう。
すると、なのはとフェイトが互いのデバイスでジュエルシードを挟む形になり、ジュエルシードを中心に爆発が起きた。
「レン!」
『ラウンドシールド』
シールドを張って衝撃に耐えると、なのはの位置を確認して超加速で一気に接近する。
爆風に飛ばされたなのはをキャッチして、地面を滑る。
「大丈夫?」
「うん、ありがとう悠里くん」
なのはを見ると、バリアジャケットとレイジングハートはボロボロで、杖のコアに当たる宝石部も点滅を繰り返していた。
フェイトside
吹き飛ばされたあの子は、昨日の子に無事助けられたのが見えた。
私はジュエルシードの爆発を間一髪で避ける事ができたが、バルディッシュはボロボロで、コア部が弱々しく明滅していた。
「ゴメン……戻って、バルディッシュ」
『イエッサー』
バルディッシュを戻すと、私はジュエルシードを見据える。
今は魔力を放出して、かなり危険な状態にある。バルディッシュも使えないから封印もできない。
(危険だけど……やるしかない)
地上に降りて助走を着ける。
足に集約した力を一気に解放して……
「はい、ちょっとストップ」
止められた。
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