不正規戦 後編
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連邦軍がこんな頭脳戦ができるなんてオレは知らないぞ。
「やったか?」
援護のバズーカの着弾の爆発が先程と少し違った。
赤外線センサーは先ほどまで動いていた熱源の静止を捉えた。
「後いくつだ?」
「動いているのは3だ。やれるぞ。」
動く目標にさらに120oの銃弾が襲いかかった。
「一輌撃破。」
「二輌目撃破。」
順調にタンクを撃破するがまだ多くの敵が残っている。彼らの周りを連邦軍が走り回る。
「くそ、くそ、くそ!」
ヤケクソになった一機が120oを足元にばらまくが、タンクはその弾を見事にかわしてザクに一撃を加える。
「ぐっ!?」
運の悪いことに真横から左膝に当てられザクが転倒する。
「おい、大丈夫か?。」
「おうよ。」
「俺たちが援護するから後退しろ。」
「すまん。」
ザクを立ち上げようとした時だった。彼のザクの前に61式が現れた。
「やられるかよ。」
転倒状態のままザクマシンガンを放ち61式をスクラップに変える。だが、
「左膝が壊れた。立てない。」
「わかった。戦闘が終わるまでそこに居ろ。後で拾ってやる。」
「すまん。」
僚機が彼のザクを囲んでマシンガンやバズーカを撃つ。彼も動けないなりに片手でマシンガンを持ち弾をばらまく。
『こちら第42陸戦隊。戦闘光を確認した。これより援護する。』
「応援か。」
「助かった。」
「よし、一気にたたみかける。」
歩兵との交戦の報告をした時に頼んだ補給と援軍のご到着だ。当然援軍のご到着により彼らの士気が上がる。
その時だ。戦場に風が吹いた。風はスモークを巻き込んで戦場を駆け抜けて去っていった。
「見つけた。」
一機がスクラップに隠れ損ねたタンクを見つけ、それにバズーカを放ち近くにいた別のタンクも巻き込んで盛大に火柱をあげさせる。
「やりぃ!」
するとバズーカ持ちの背後からも火柱が立つ。
「後ろががら空きだせ?」
「すまねぇな。」
どうやらそれが最後だったらしく動く目標はなくなっていた。
「大丈夫か?」
第42陸戦隊が倒れたザクに歩み寄って手を出した。
「大丈夫じゃないな。脚をやられた。」
「わかった。回収部隊を呼ぼう。」
一時間後ザクタンクを連れた回収部隊が到着し彼のザクは後方に回された。
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