『対Dクラス戦、終幕へ』
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◆
一方その頃、深羅達はーー
「雄二、暇だ」
「待ってろ・・・今面白いことが起こる」
静寂とした空気が流れる・・・すると
ピンポンパンポーン
唐突に呼び出しの放送のチャイム音が流れーー
『船越先生、船越先生、体育館裏で吉井明久君が待っています。教師と生徒垣根を越えた男と女の話があるようです』
「ブッ!?」
あ、明久があの単位を楯に交際を迫る船越教諭に求婚!? ありえねぇ・・・ん?
「面白い事って、コレか?」
「ああ。大正解だ」
ニヤッ と雄二が悪い笑みをする・・・まったく
「80点、結構面白かった」
懐から3枚の食券を取り出し、雄二に投げる
「お、サンキューな」
さて、後の明久の反応が楽しみだ
そして十数分後、姫路が一撃でDクラス代表の平賀を粉砕し、試召戦争初戦の結果はFクラスの勝利で幕を閉じた
◆
あの後、特に何事もなく下校となった
「そういや今日バイト・・・いかん、生活費掛かってるからサボれん」
ちなみにバイト先はそこそこ評判の良いレストランとスイーツが人気の喫茶店の二店掛け持ちである。基本的には厨房だが、時にはウェイターをしたりする
「あ、深羅」
「優子か、どうした? こんな時間まで」
木下優子。Fクラス 秀吉の姉で、Aクラスに所属で仲は良い方・・・だと思う
「先生の仕事を手伝っていたの。深羅はバイト?」
「ああ。死ぬほど暇だった補充試験を受けてたからな〜」
しかし、あの放送は笑えた。割と
「深羅抜きで勝ったんでしょ?」
「まぁな、雄二と明久が居るんだが・・・Dクラス程度じゃ話にならねぇよ」
「姫路さんも居るものね」
「流石Aクラス情報が早いようで」
幸い、飛鳥の情報は漏れていない
「でも、納得が行かないのよね」
そりゃそうか。秀吉曰く、優子は努力を積み重ねてAクラスとなった。だからこそ優子は言いたいらしい
「ま、確かにバカばっかだが、ソイツらは一芸に秀でてるバカ共だ。その一芸を否定すらしないね」
それに―― と付け足し
「何でも出来る完璧超人よりも、優子や明久達みたいなどっか欠点がある方が好きだよ。俺はね」
「ッ!?///」
おおぅ、話込んじまった。パフェの引換券が貰えなくなるのはキツい
「時間がありゃ送ってくんだが、悪いな。また明日な」
少し赤面気味で俯いている優子にそう言い残し、喫茶店へ向かった
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