梨華の激怒。
[1/3]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「もしもし。」
私は部屋に設置してある電話を恐る恐る手に取った。
何故なら部屋の電話にかかってくるなんて始めてだったからである。
『梨華。少し話があるのだが良いか?』
なんでまたまほさんから電話がかかってくるのか分からなかった。
それにしても西住流の人たちがここまで抵抗しないのもなんか可笑しいかも。
「何のようですか?」
『我が校が大狩流派祭に参加できていないのは知っているな。だから少しでも試合をするための相手を探している。そこで練習試合をしてくれないか。』
黒森峰と練習試合か。
確かにいい練習にはなるけど時間が予選トーナメントと決勝トーナメントの間の二週間しかないし。
そのうち一週間は決勝トーナメント進出校合同練習がある。
それに私だけで決めるのも悪いような気がするからここは、
「みほに聞いてみてください。」
みほに任せるのが得策。
『みほには聞いた。みほは良いと言っている。私は梨華の意見が聞きたい。』
流石まほさん、行動が早い。
みほも良いといったところだし私も賛同するかな。
「分かりました。日程は追って連絡します。」
『ありがとう。それでは失礼。』
電話は切られた。
私は西住流が抵抗しない理由を聞こうと思ったのに。
察せられたかな。
私はテレビをつけると二回戦の結果が発表されていた。
『戦車道大狩流派祭予選トーナメント二回戦突破高校は次の通りです。大洗女子学園、修善寺女子高校、鎌倉歴史高校、青葉女学園、多治見大付属高校、九州中央高校、アンツィオ高校、鹿島女子学園の八校です。この八校は決勝トーナメント進出が決定です。』
「それにしても三回戦か。因縁なのかな?」
三回戦は修善寺女子高とあたる。
前回の練習試合を見ている限り勝敗は明らか。
「もなか。明日の試合だけは解放してあげる。」
私の前にいるもなかに言った。
もなかはなんか嫌そうな顔をしていた。
「嬉しくないの?」
「うん。今の私は梨華によって大狩流を叩き込まれた存在。そんな私が戻ったところで謝った指揮をしてしまうだけ。それなら出ないほうが良いです。」
確かに大狩流の戦い方を徹底的に叩き込んだ。
でも私たち流派が大切にしている流儀の戦闘方法をそう簡単に忘れるわけがない。
どうしたのかな?
「まさか戦車に乗っていなかったから自分達の戦い方を忘れたの?」
「うん。」
「第二継承者として不味くない。」
「そう思っているなら変なことを叩き込まないでよ。」
あれ?
私も悪いのかな?
でけど、
「私は思うんだけどね、指揮能力が低下しても仲間なら帰ってきてほしいと思うよ。だってそれが仲間だから。」
仲間が帰ってきてほしくないなんて人がいたのであればそいつはクズでしょう。
仲間なら仲間の事を一番に考えないと。
「ありがとう。でも受
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ