第5話
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たくない。
「そういやハル、先生が職員室に来いって言ってたぞ」
「いつ?」
「ついさっき。帰ってきてばったり会って、言伝頼まれただけだ」
「分かった、食べたら行くよ」
会話中も箸は止めていなかったので、もうすぐ食べ終わる。
「え゛!?食べるの速すぎるだろ!?」
「いや普通だよ。何をそんなに驚いているんだ」
「頼む!もう少しだけ俺に時間をくれ!」
必死なゼロ。何が彼を、ここまで駆り立てるのか。
「二人に求められすぎて、ヘトヘトなんだ!ハルからも二人に…!」
下らん。イチャつくなら余所でやれ。
残っていた夕食を流し込み、足早に食堂を出て行く。
打ちひしがれたゼロの表情に、少しだけ罪悪感が生じた。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
先生の呼んだ理由は、ISの登録と、それに関連する諸々の書類の署名であった。
手間はかからないが枚数が多い。
しかし、必要な事なので黙々と署名していく。
「休日に呼び出してすまないな、丹下」
「こういうのは、忘れると大変ですから問題ありません、織斑先生」
「そうか、しかし、お前は真面目だな、一夏やグランツも見習ってほしいものだ」
「良いんですか?一夏を名前で呼んで?」
「今はお前と私しかいない。構わんさ」
ニヤリと笑ってみせる織斑先生。一々仕草が男らしさに溢れている。
「一夏は素で女を落とすからな。私も姉で無かったら惚れていたかもしれん」
「否定はしません。あいつ、いい男ですから」
書く手を止めずに会話を続ける。
「グランツは、女を大事にする奴だ。故に、押しにすこぶる弱い」
「…仰る意味が分かりませんが?」
「下品な話になるがな、今日帰ってきたゼロに言伝を私が頼んだんだが…、奴はやつれていて、両腕にくっついていた二人は血色良好と言うか…、」
言葉を選んでくれている先生には悪いが、分かった、分かってしまった。
お疲れ様、ゼロ。今夜も頑張って。
ゼロを愛する少女達を止める手段を持たない俺には、彼の無事を祈るしかない。
まあ、無事なら無事で腹が立つのだろうが。
「その点、お前はしっかりしているからな。『きょうだい』も安心だろう」
…きょうだい?巨大じゃなくて、血縁の兄弟ですかな?
「先生、俺は一人っ子ですよ?」
「何を言っている。親が再婚して、義理の姉と妹が居るだろうが」
き、聞いてないぞ、そんな家庭事情は!我が家はどうなってしまったと言うのか!?
「冗談は上手くないな、丹下。色々あって暫く顔を会わせていないが、家族だろう。まあ、過保護な姉に辟易しているのは知っているがな」
初耳です。姉と妹が居ると言うのも初耳なら姉が過保護と言うのも初耳です。
「それも大事に思っ
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