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100年後の管理局
第一話 最終兵器、登場
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………本当か?
男の内の誰かが問いかけた。
………ああ。
女は答えた。
そこから男たちの歯車は狂い始める。


男たちは時間遡航の準備を始めた。
いつどんな時に戻りたいのか、自分の思い出せる限り明確に思い出す。
時間遡航には戻りたい時間の明確な情報が必要なのだ。
だからこそ全力で思い出す。
自分の人生をやり直すために。
計画決行前日。
女によって集められた三人は、事前の打ち合わせをしていた。
女が実際の物を持ってきていたわけではないが、女によって写真を見せられ、細かい使い方をレクチャーされる。
何故、今ここでそれをされるのか。三人は疑問に思った。
当日でもいいじゃないかと。
男たちは女に問う。
女は答えた。
当日は管理局に見つかる前に実行してしまいたい。だからこそレクチャーをする時間なんてない。と。
男たちは納得する。
もし管理局にばれれば、一生ものの重罪である。
そして管理局は常に時間遡航に対して厳戒態勢である。
その程度の配慮は当然であった。
男たちは一通り女からレクチャーを受け、そこで当日の最後の打ち合わせをして解散した。
帰り道、男たちは想像をしていた。
やりなおした後どうやって生きるのかを。
筋肉質の男は勉学に力を注ぐと誓った。
小太りの男は運動に力を注ぐと誓った。
細身の男は魔法に力を注ぐと誓った。
男たちは眠る。
やり直した後の自分を夢見て。


計画決行当日。
男たちは女に指定された場所に向かっていた。
しかしその途中、小さな栗毛の少年に出会う。
栗毛の少年は男たちに問う。
こんな装置を見なかったか。と。
そう言って差し出された写真には、何と時間遡航装置の姿があった。
三人は驚きつつも、知らないと答えた。
内心の動揺を隠しきれたかは分からないが、三人の額には冷や汗が流れていた。
そう。
少年はそう答えて去っていった。
少年が見えなくなった後、三人は大きく息をつく。
そして止まっていた足取りを再開する。
向かう先は時間遡航装置の在り処。
自分たちの夢をかなえる場所である。
三人の足取りは軽くなっていく。それは三人が気付かないほど徐々にだ。
はやる心が押さえきれないのだろう。しまいには三人とも早歩きになっていた。
そして待ち合わせの場所にたどり着く。
そこに女がいないため、間違ったかと思いつつも、男は待ち合わせの場所である小屋の扉を開く。
するとそこには待ち望んでいた時間遡航装置の姿があった。
男たちは歓喜した。
夢が現実になる時が来たと。
やり直す時が来たと。
三人は口々に喜びを表す。
しかし、三人はすぐに思い返す。管理局にいつばれないとも分からないのだ。
すぐに行動に移さなければ。
そう思いたって、装置に触れようとした瞬間。
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