第103話:私たち、結婚します!(1)
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今、彼女とお付き合いさせてもらってる」
「高町なのはです。ゲオルグくんとはいいお付き合いをさせて
いただいています。よろしくお願いします」
俺の言葉に続いてなのはが自己紹介すると、父さんと母さんは
軽く頭を下げて”こちらこそよろしく”とそろって言った。
「で、こっちがヴィヴィオ。今はなのはの養子だね。
俺となのはとヴィヴィオの3人で、一緒に生活してる」
ゆりかごの戦いの後、なのはは退院してすぐにヴィヴィオを自分の養子として
戸籍登録していた。
「よろしくね、ヴィヴィオちゃん」
「うん・・・よろしくお願いします」
ヴィヴィオは笑顔で声をかけてきた母さんに挨拶を返した。
まだ、一緒に暮らしてからの時間は決して長くないが、
ヴィヴィオが人見知りするタイプなのは、十分すぎるほど判っていた。
何週間か前の週末に、家の近くの公園へ3人で遊びに行ったときも
近所の同い年くらいの女の子に声を掛けられて、うまく話せなかった。
幸いその時は、その女の子が積極的にヴィヴィオに接してくれたので
最後にはすっかり仲良しになっていたようだったが。
それを思えば、今のヴィヴィオは気丈にふるまっていると言っていいだろう。
ヴィヴィオとつないだ俺の手はかなり強い力で握られてはいるが。
「じゃあ、今度は俺の家族を紹介するな。父さんと母さん。あと、姉ちゃんだ」
「父のヘルマン・シュミットです。よろしく」
「母のクララ・シュミットよ」
「姉のエリーゼです。よろしくね」
「はい。よろしくお願いします」
一通り自己紹介が終わったところで、姉ちゃんが口火を切った。
「ねえ、2人は結婚すんの?」
単刀直入に尋ねる姉ちゃんに、俺となのはは苦笑してお互いの顔を見た。
正面に向き直ると、父さんと母さんも苦笑している。
「今すぐではないけど、近いうちにそうするつもりだよ。
なのはにもプロポーズは済ませてるしね」
「じゃあ、ヴィヴィオちゃんは・・・」
「その時には、俺の娘ってことになるね。まあ・・・」
母さんの問いに対する答えをそこで一旦止めると、
俺は隣に座るヴィヴィオの頭に手を乗せた。
「パパ?」
ヴィヴィオは首を傾げながら俺の顔を見上げる。
俺はヴィヴィオに向かって笑いかけると、母さんたちの方に顔を向けた。
「今でもそのつもりだけどね」
俺がそう言うと、父さんも母さんも姉ちゃんも目を丸くしていた。
しばらく沈黙の時間が流れたのち、父さんが徐に口を開く。
「なら、私と母さんはヴィヴィオちゃんのおじいちゃんとおばあちゃんと
いうわけか・・・」
「そう思ってくれると嬉しいね」
「あたりまえでしょ。あんたの娘は私の孫
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