第一章 無印編
第十六話 『なのはとフェイトの決着。そして真相、怒り』
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く感情が逆にぼうぼうと燃え始める…
「よく調べたわね。私の目的は、アリシアの蘇生、ただそれだけよ」
燃え始めたものは止まることを知らずどんどん膨れ上がっていく。
プレシアはまだなにか言っているようだけどもうあまり聞こえてこない。
「でも駄目ね、ちっとも上手くいかなかった。作り物の命は、所詮作り物「黙りなさい…!!」……ッ!?」
『!!?』
膨れ上がったものがついに爆発した。
気づいた時には殺気と殺意、その他諸々の感情が込められた呪詛にも近い言葉が自然と私の口から発せられていた。
ブリッジにいた面々は自我を失っているフェイト以外が一斉にこちらを振り向く。
「フェイトの何処が人形? 作り物? 戯言を言うのも大概にしなさい…」
「あなたに何が分かるというの…?」
「ええ、なにもわからないわ。ただの愚者の言葉なんて…。
それにプレシア…あなたはただフェイトにアリシアの幻影を、理想を押し付けただけ。
見た目が似ている? それは当然よ。フェイトはアリシアを基に創られたのだからそれは必然。
そして中身や仕草が違うのもまた必然…だって宿っている魂そのものが違うんだもの。
同じ人間なんて生まれてくるわけがないでしょ。
世界の理は世界を傷つけようとするものを真っ向から否定する。そして抑止力が動き出し、きっとあなたは世界に邪魔されて辿り着けやしないわ」
「…すごいのね、異世界の魔術師さん。それならあなたならどうやって死者を蘇生できるかわかるのかしら?」
「術式は知らないけど知識だけなら知っているわ…」
するとその場の全員とプレシアは驚愕した。
プレシアだけは次に歓喜の表情を浮かべたが、
「…だけど残念ね。あなたではもうそれは不可能よ」
「どうして!?」
「だってそこにあるのはただの器だけ。肝心の魂がもうこの世にはなく根源に帰ってしまっているもの。
死者の蘇生にはね…私の世界の五つの魔法の一つ。最低でも『魂の物質化』が必要になってくるわ。
だからそもそもの魂が存在しない以上、一生アリシアは蘇らない…」
「なら…!」
「…私の世界にいきたい? とうてい無理な話よ。
世界の理や神秘すら理解できていないあなたは本当の魔法に至るなんて不可能。
それにもし行けたとしても何百、何千年の時をかけなければ辿り着けないわよ…?
どうせその時もまた抑止力に邪魔されるけどね…」
私は皮肉を込めながら肩をすくめた。
それにまだ大事なことを言っていない。
「それに言わせてもらうわ。死者は決して蘇らない! 起きてしまった事はやり直しは効かない。
あなたの願いは、アリシアはきっと望んでいない!
あなたはアリシアを失った時に流した涙も、その記憶も、胸を抉る悲しみも、すべて嘘にしようとしている。
世界には多く
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