第一幕その九
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「歌などはどうでしょうか」
「歌ですか」
男爵は歌と聞いてその目を少し動かした。
「ふむ。私も嫌いではありません」
「それではイタリアの歌なぞを」
「イタリアのですか」
「如何ですか?」
「はい、是非」
にこやかに笑って夫人に答えるのだった。その後ろでは今まで夫人の身支度をしていた老婆や衣装係、理髪師等が去っていた。後始末を終えていたのだ。
それを後ろに一人の若々しい顔立ちに黒い髪の男が出て来た。燕尾服を着たその彼がイタリア人であることはその顔からわかった。男爵はその彼を見てまた夫人に言うのだった。
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