第三幕その七
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に声をかけてきた。
「むっ!?」
「私の父からの言伝えですが」
「言伝え!?」
「そうです。それは」
「奥様」
今度姿を現わしたのは。オクタヴィアンであった。男爵は彼の姿を認めてまた顎が外れる程驚いた。しかしそれは彼とその従者達だけの驚きであった。
「何故ここに」
「何が何なのか」
「今申し上げます」
そんな男爵達をよそに夫人の前に来た。それから優雅に片膝を着いて述べるのであった。
「このお嬢様は」
「伯爵」
夫人はあえて彼を。今伯爵と呼んだ。しかしオクタヴィアンは今はそれには気付かず当然ながらその意味にも気付かない。若さ故に。
「はい?」
「いい方ね」
微笑んでゾフィーを見ての言葉であった。
「あの方は」
「は、はい」
無意識のうちに夫人の言葉に頷く。片膝をついたまま。
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