BFO編ーダブル・マーシャル編ー
41.気の持つ限り!
[3/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
らいだ。
腹部から流れ出る真っ赤な液体。下には血が水たまりになろうとしていた。
俺は激痛に耐えながら腹部に突き刺さるナイフを抜き、右手で握りしめる。そして後ろに下がっていくルートへ向けてゆっくりと俺は歩み寄る。
「や、やめろ!!く、来るな!!」
さらに逃げようとするルートとの距離を痛みに堪え一気に詰める。やつの髪を掴みそのまま顔面を地面へと叩きつける。
「グッハ!!」
「はぁ......はぁ......はぁ......殺す!」
髪を掴み上げもう一度地面に叩きつける。無理やりルートの体を仰向けにし、首もとにダガーナイフを突き立てる。顔面は地面に二度叩きつけられたせいで鼻と口から血を流している。
「ひぃ.....や、やめてくれ.....お、俺が悪かった......もう二度とお前たちにも近づかない.....だから......」
もう言葉も聞こえない。思考も回らない。こいつを殺すことしか考えれない。
「殺す......殺す.....殺す.....殺す!!」
ダガーナイフが首に触れた瞬間、ルートの絶叫が響く。
「アツヤ、ダメ!!」
誰かの声が鼓膜を震わせる。その言葉が誰が言ったのか一瞬わからなくなったが俺を制止させる。
もう意識がいつまで持つかわからない。ほとんど無意識に動きながら手足を縛られたままのスグの元へとフラフラの足で歩む。そして手足のロープを切る。スグは俺の体を抱きしめる。
「スグ......ゴメンな......怖い目に合わせて......」
「ううん、信じてたから。助けに来てくれるって.....信じてたから」
(もう、無理っぽいな.......)
「あとは......頼んだ....よ......スグ.......レイ....な」
そのまま俺の意識を失っていった。
目を開けるとそこには、見慣れない天井が映る。その光景は二年前に見たあの光景だ。
「そっか......あのまま」
俺はあのまま気を失ったようでそのまま病院に運ばれたようだ。上半身を起こすと俺のベットの縁で腕をまくらにして寝ているスグ。
「まさか....ずーっと」
「ん?......集也.......くん?」
「ゴメン、起こしちゃった」
「集也くん!!」
スグが急に俺に抱きついてくる。
「す、スグ!?」
「心配したんだよ!集也くん、二日間ずっと起きないし!このまま目覚めないんじゃないかと思ったんだよ!」
「ゴメンな、スグ。心配させて.....」
俺は目覚めた次の日に退院することが出来た。眠っている間にある程度のケガは治ったようで治ってないのは腹部のケガくらいだから大丈夫であろうという医師の判断だ。運
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ