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星河の覇皇
第三部第三章 獅子身中の虫その二
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。神聖ローマもハプスブルク家が独占する状況においても尚選帝侯というものが存在していたことからわかるように(これは空位時代への反省であったが)選挙で選ばれるものであった。イギリス王家はインド皇帝となってもイギリス王であった。ドイツ帝国ができた時プロイセン王ヴィルヘルム一世は泣いたという。愛すべきプロイセン王の位から離れるからだ。彼は戴冠式では彼を皇帝にした決闘好きな大食漢の大男、鉄血宰相ビスマルクに声をかけることはなかったという。中国では皇帝は天命を受けた者であった。易姓革命の国である。要するに誰もが皇帝になれるのである。
 そうした意味で日本の皇室は王家である。だが同時に皇帝でもあった。それは全ての国が認めている。皇帝は複数の民族及び宗教の上に立つものだという条件もあるがそれも満たしていた。日本は古来より多くの宗教が並存し民族も多岐に渡っていた。単一民族というにはあまりにも混血した歴史がありそう言うには無理もあった。それにアイヌ系や沖縄系といった民族は銀河に進出してからも存在していた。その血はかなり混血してしまっていたが名は残っていたのである。言葉はもう文献の中にあるだけであったが。
 そうした存在でありこの連合においてもその位置は複雑であった。連合は緩やかな国家連合でありその中には多くの国家が存在する。中央の力が弱かったこともあり『神聖ローマ帝国』と揶揄する声もあった。だが国家元首は明確に存在していた。大統領である。

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