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星河の覇皇
第三部第一章 侵攻作戦その二
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。今回はオムダーマンの基幹戦力である宇宙艦隊十六個のうち十四個が参加する大規模な作戦である。ミドハド併合により拡充した戦力を投入するというものだ。
 参加する艦隊とその指揮官は以上の通りである。
 第二艦隊   ハルシメル中将
 第三艦隊   マトラ中将
 第四艦隊   カーシャーン中将
 第五艦隊   ラーグワート中将
 第六艦隊   ベニサフ中将
 第七艦隊   サリール中将
 第八艦隊   ナクール中将
 第九艦隊   アルマザール中将
 第十艦隊   カトラナ中将
 第十一艦隊 アタチュルク中将
 第十二艦隊 ムーア中将
 第十三艦隊 コリームア中将
 第十四艦隊 ニアメ中将
 第十五艦隊 アガヌ中将
 以上の艦隊により行なわれることとなっている。総司令官はアッディーン上級大将であり彼は既にこのカッサラにいた。なおカッサラに駐留する第一艦隊はカッサラ防衛司令官であるアジュラーン上級大将が司令を兼任しているが彼はカッサラ及び本土の防衛にあたることとなっていた。それだけでは当然足りず第十六艦隊も防衛にあたっていた。この艦隊は主にサラーフとの国境にあるブーシル星系にあった。
「これだけの艦隊を投入するというのも我が国では例を見ないな」
 ハルシメルはあらためて思った。参加兵力にして五千万、艦艇は補助艦艇も入れて二十万に達した。これ程の兵力を一度に動かすのはサハラでは他にハサン、そして侵攻相手であるサラーフだけであった。
「だが大兵力には大兵力の問題がある」
 そうであった。それだけ多くの武器、食糧、燃料の補給や調達も必要である。そしてその用兵もそれだけの苦労が伴うのだ。
「アッディーン司令は確かに今まで鮮やかな勝利を収めてきたが」
 彼は言った。
「それは少ない兵力いおいてだった。大兵力の運用は違ってくる」
 適正という問題もあった。少ない兵を率いる方が適している将もいるのである。
「どうなるかが問題だな。一歩間違えればオムダーマンの滅亡に直結する問題だ」
 もしこの作戦で致命的な敗北を喫したならば。その時はサラーフの反撃を受け今度はオムダーマンが侵攻を受けることになるのは明白であった。
 だからこそ今回の作戦は万全を期さなければならない。それはハルシメルも同じであった。
 やがて各提督達が入って来た。皆真剣な顔立ちである。
 そしてアッディーンが来た。提督達は彼の姿を認め一斉に席を立った。
 そして敬礼する。アッディーンはそれに対し敬礼で返した。
「諸君、今日はよく集まってくれた」
 彼は提督達を席に座らせた後自らも座り言った。
「今回の作戦だが」
 彼もまたその顔は真摯なものであった。
「サラーフ領侵攻作戦だ。そして一気にかの国を併合する」
 提督達はそれを黙して聞いていた。それは
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