絆
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剣の上を掠めるように払う。キリトの剣は魔法や能力を断つ。つまり、能力により圧縮されていた空気が解放された。さて、圧力がかかっているものに、いきなり一ヶ所に圧力が少ない場所が発生したらどうなるか?皆さんも経験したことがあるだろう。炭酸飲料の入ったペットボトルを振ってしまい、それを開けたことが。これはその威力を増幅させたものに過ぎない。ただ、それが水蒸気爆発並みの倍率でしかも一面にすべて集中されていただけだなのだ
「いっけぇ!!」
その威力は凄まじいもので八俣大蛇の巨体をわずかながらも後退させるほどのものだった。だが、作用には必ず反作用がある。八俣大蛇を後退させるレベルの攻撃に対する反作用だ。それをまともに受けたユージーンが凄まじい勢いで吹き飛ぶのは道理。地面に叩きつけられたユージーンのHPは消失し、アバターが砕け散る
ユージーンが命懸けで作ってくれたこの隙を無駄にするわけにはいかない
「ウラァァァ!!」
俺は気合いとともに飛び上がり四本目の首を断つ
続いて近くにあった五本目の首を斬る
すると八俣大蛇の動きが変わった。今までは単発的に尻尾かブレスを撃つだけだったのだが、今度は残った首三つが一斉にブレスをチャージしはじめたのだ
「あれはヤバイって!!」
嫌な予感が走る。それは誰もが一緒だったようだ。咄嗟にシオンが矢を放ち二つの首のモーションを停止させることに成功する
だが残りの一つがこれまでの放射型のブレスでは無く球型の単発型のブレスを撃ってきた。大きさは直径三メートルほど。大した大きさも無いはずなのだが、俺の本能があれは危険だと警鐘を鳴らす。そういうのはバカにはできないので、全力で後ろに下がる
着弾。そして爆発。音までもが消し飛んだような爆発が着弾地点を中心に発生。俺と同じく下がっていたキリトとシオン、そしてクラインは無事だったが動きの遅いエギル、ちょうど攻撃をしようとしてい遅れた朱雀、深くまで斬り込んでいた青龍、自慢のテレポートを失敗して地面に埋まったライアが一瞬で蒸発した
あれが三発も放たれようとしていたのか、と思うとゾッとする
続いて飛んできた八本の尻尾をかわすと同時に俺とキリトとクラインは走りだす。どうやら八俣大蛇は俺が一番危険だと判断したらしく俺をしつこくねらってくる
確かにそれは正しい。俺が持っているのが二本の(・・)剣じゃ無ければ
「行けっ!キリト!!」
そう、俺とキリトは持っていた武器を交換していたのだ。キリトは期待通り首を一つ刈ってくれる。怒った八俣大蛇がキリトの方へ残った頭二つを向けブレスを撃とうとする
だが
「うぉりゃぁぁぁ!!」
奇声を上げて跳んだクラインはまず一つの頭を居合いで斬る。それにより頭の向きが変わる。その反動でもう
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