輝く目の悪魔とニ対の双剣
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「それにしても君たち、いっつも同じ格好だねえ」
「い、いいんだよ。服にかける金があったら、少しでも旨い物をだなぁ……」
「俺は単純に黒が好きだしそれに隠蔽能力も高いしなっ!?」
索敵を使うとプレイヤーの反応があった
「どうしたの?」
「アスナ……」
キリトがマップを出し、可視モードにしてアスナに見せる
「多い……」
十二個のプレイヤーを示す緑の光を見てアスナは呟いた
「それにこの並び方……おそらく<<軍>>だな」
「一応確認しよう。そのへんに隠れてやり過ごそう」
「あ……」
うん、その服装はいかにも隠密行動に向かないな
「どうしよ、わたし着替え持ってないよ」
「ちょっと失敬」
キリトが自分のレザーコートの前を開くと、右隣にうずくまるアスナの体を包み込んだ。というか
「仲いいなおまえら……」
「「っ!?」」
顔を真っ赤にする二人
「そっ、それより来るよ!」とアスナはささやいて指を唇の前に立てた。顔を赤らめながら
姿を現したのは予想通り<<軍>>のメンバーだった。前衛に片手剣持ちが六人。後衛に巨大な斧槍持ちが六人
「……あの噂、本当だったんだ……」
「噂?」
「うん、ギルドの例会で聞いたんだけど、<<軍>>が方針変更して上層エリアに出てくるらしいって。もともとはあそこもクリアを目指す集団だったのよね。でもニ十五層攻略の時大きな被害が出てから、クリアよりも組織強化って感じになって、前線に来なくなったじゃない。それで、最近内部に不満が出てるらしいの。……で、前みたいに大人数で迷宮に入って混乱するよりも、少数精鋭部隊を送って、その戦果でクリアの意志を示すっていう方針になったみたい。その第一陣がそろそろ現れるだろうって報告だった」
成る程。それで最近見なかった<<軍>>がな……だが
「実質プロバガンダなのか。でも、だからっていきなり未踏破層に来て大丈夫なのか……?レベルはそこそこありそうだったけどな」
「俺は大丈夫じゃないと思う。最前線ってのは、数値的パラメーターの他に経験とそれなりの度胸がいる。<<軍>>みたいに大人数で安全な狩場にしか行かないような奴らが、いきなり最前線で安全も何もかもが不透明な場所で満足に戦えるとは思えない」
「そうだな……まあ、連中も危なくなったら脱出するだろ。俺たちも急ごうぜ。中でかち合わなきゃいいけど」
キリトは立ち上がり言った
「もうすぐ冬だねえ……。わたしも上着買おっかな。」
その時にはもう<<軍>>の連中の姿は見えなかった。俺は背中の剣にそっと触れ、その存在を確かめた
はい、今絶賛戦闘中の俺たちです。正直俺はいらな
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