第九十話 修羅王の拳
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ではあった。
「あともう少しだな」
「そうですね。とりあえずは」
テツヤが彼の言葉に応える。
「ですが。それでもまだ」
「わかっている。くれぐれも気を抜くな」
「はい」
「こちらも主砲の砲撃を続けよ」
「はっ」
「その他の攻撃もだ」
これについても指示を出す。
「続けろ。攻撃の手を緩めるな」
「了解です」
「ダイテツ艦長」
ここでモニターにユリカとルリが出て来た。
「そちらはどうなっていますか?」
「クロガネは御無事ですか」
「うむ、こちらは何とかな」
こう二人に答えるダイテツだった。
「大丈夫だ」
「そうですか」
「それならいいのですが」
「ナデシコはどうなっているか」
「正直なところ危険な状況です」
ルリが答えてきた。
「敵はこちらにかなりの数を向けて来ていますので」
「そうなのか」
「ですが御安心下さい」
しかしルリはこう言ってきた。
「今のところはナデシコも健在です」
「大丈夫か?」
「サイバスター一機があれば」
こう言うルリであった。
「充分持ち堪えられます」
「わかった。ではこちらにいるサイバスターに行ってもらおう」
「御願いします」
「これでナデシコも何とか戦えます」
ユリカが笑顔になっていた。
「撃沈されずに」
「助かりました」
「そちらはそんなに大変なのか」
「大丈夫だって!」
ここでリョーコが出て来た。
「あたしがいるからな!」
「俺もだ!」
そしてダイゴウジもだった。
「このダイゴウジ=ガイがいるからな!」
「おい旦那何言ってるんだよ」
しかしリョーコはそのダイゴウジにクレームをつけるのだった。
「旦那大破して今ナデシコで整備受けてるだろ」
「あと一分で戻れる!」
どうやらナデシコの危機はダイゴウジの機体の大破にあるらしい。
「あと一分だ!待っていろ!」
「ヤマダさん、焦らないで下さい」
ルリがここでダイゴウジに言ってきた。
「一分といっても長いのですから」
「くうっ!その通りだ!」
「焦りは禁物ですよ」
また言うルリだった。
「とにかく一分ですから」
「くっ、わかった」
「それではサイバスターを御願いします」
「もうそっちに行ってるぜ!」
「くれぐれも方向には御注意を」
「わかってらあ!」
ルリの突込みにも応える。彼等もまたかなり激しい戦いの中にいた。
その中でも確実に修羅達の数を減らしていく。そして遂にであった。修羅達の数の底が見えてきたのであった。
「あと三千です」
「やっとかよ」
報告を聞いたディアッカが思わず言った。
「やっとそれだけかよ」
「はい、十分の一です」
メイリンがこうディアッカに述べた。
「今は」
「そうか。十分の一なんだな」
「そうよ。あともう少しよ」
「頑張って
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