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スーパーロボット大戦パーフェクト 第三次篇
第九十話 修羅王の拳
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アーサーがタリアに答える。
「あと二万ですね」
「そう。随分倒したと思ったけれどまだ二万いるのね」
「多いですねえ」
アーサーは少しうんざりとした顔になっていた。
「よくもこれだけいるもんですよ」
「まあ言っても仕方ないわね」
タリアは正面を見据えていた。
「じゃあこっちもね」
「何するんですか?」
「タンホイザーよ」
彼女が選んだのはこれだった。
「タンホイザー。正面にね」
「わかりました。それじゃあ」
「正面、開けて」
全軍に指示を出す。
「タンホイザーで一気にやるわ」
「こちらもだ」
ダイテツも同じ動きを見せていた。
「正面に。主砲一斉発射だ」
「よし!じゃあやってくれよな!」
「その後であれだな」
ヤザンとジェリドはこれまでの戦いで次の動きを考えていた。
「総攻撃ってやつだよな」
「待っていたかいがあったな」
「二人共、はやるんじゃないよ」
ライラがここで二人に声をかけてきた。
「焦って動いても何にもならないからね」
「へっ、辛抱ってのは嫌いなんだがな」
「まあ今はそうしておくか」
こう言って彼らも主砲の攻撃から道を開けた。その直後にタンホイザーやローエングリン、それに主砲の一斉発射が立て続けに放たれた。
「主砲一斉発射!」
「ローエングリン一番二番、手ーーーーーーーーーーーーーーーっ!!」
「タンホイザー発射!」
これでかなりの数の修羅が薙ぎ倒された。そして修羅全体にとっても大きなダメージとなった。これを見たロンド=ベルは一斉攻撃に転じたのだった。
「喰らえっ!」
ヤザンがそれを待っていたかのように舞う。その腕から海蛇を放つ。
「幾ら数が多くてもな、俺達は質が違うんだよ!」
「おいヤザン!」
そのヤザンにジェリドが声をかける。
「御前にばかりやらせるか!俺もだ!」
「ちっ、手前もかよ!」
「ジ=オの機動力、舐めるな!」
こう叫んで突っ込み縦横無尽に動き回りビームを放っていく。残像こそ見えないがその動きはかなりのものだった。その動きを活かして修羅達を倒している。
「こうやってな!」
「ぐっ!」
「うわっ!」
「どうだ!」
修羅達の断末魔を聞きながらの言葉だった。
「伊達に俺だったな。ティターンズのエースだったわけじゃないんだよ!」
「それはいいけれど」
ここでマウアーがジェリドに言ってきた。
「ジェリド」
「どうしたんだ、マウアー」
「敵の指揮官がいないわね」
「んっ!?そういえばそうだな」
そしてジェリドもそれに気付いたのだった。
「修羅王だったか?」
「ええ」
「そういえば指揮官らしい奴は誰もいねえな」
「おかしいわね、どう見ても」
語るマウアーの目が鋭くなっていた。
「これは」
「そうだな、どう見てもな」
「ねえ」

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