第九十話 修羅王の拳
[13/18]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
った。
「間違いなくな。だからだ」
「迂闊には。攻撃できないか」
「そういうことだ。いいか」
「ああ」
アルティスの言葉に頷く。
「ならば」
「一撃離脱で攻めていくことだ」
アルティスはフェルナンドだけでなく他の者に対しても話した。
「いいな。それしかない」
「わかった」
「なら!」
「それで!」
修羅王と対する彼等はその言葉に従い一撃離脱で徐々に修羅王を攻めていた。その攻防は激しいものだった。そしてその中で。フォルカがあの二匹の紅蓮の龍を放った。
「うおおおおおおおおおおおおっ!」
「それが汝の技か」
「そうだ!」
修羅王に対して叫ぶ。
「これなら。どうだ!」
「むっ!」
「修羅王!」
フォルカはまた叫ぶ。
「この龍を防ぐことはできまい!」
「むうっ!」
「俺の・・・・・・」
そしてまた叫ぶのだった。
「勝ちだ!」
「ぬうううううううううううっ!」
二匹の紅蓮の龍が修羅王を襲った。それにより激しい衝撃が彼の全身を襲う。誰もがフォルカの勝利を信じて疑わなかった。
「やったな!」
「勝った!」
口々にこう言うのである。
「これで!」
「フォルカの勝利だ!」
「ふむ」
しかしだった。思わぬ声が聞こえてきた。
「何っ!?」
「まさか!」
「流石だ」
それは紛れもなく修羅王の声だった。
「これこそが神化の技だというのか」
「お、おい嘘だろ!?」
「まさか」
勝平と宇宙太が呆然として声をあげた。
「あれを受けて生きているなんてよ」
「ダメージは限界を超えている筈だ」
「けれど間違いないわ」
驚く二人に言う恵子の言葉も呆然としたものであった。
「修羅王は」
「ちっ、化け物かよ!」
「今のを受けて生きているなんて!」
忍と沙羅も声をあげた。
「くたばってねえだと!」
「どういうことなのよ」
「いや、待て」
「どうしたの、亮」
雅人が亮に対して問う。
「生きているどころではないようだ」
「どういうこと!?」
「!?ハマーン」
ミネバが青い顔をしていた。
「まさか・・・・・・このプレッシャーは」
「はい、間違いありません」
答えるハマーンの顔も強張っている。
「生きているどころではなく」
「力が増しているなんて」
「明らかに・・・・・・」
「馬鹿な、今ので倒れないどころか」
「まだ立ってるだけじゃなくて」
コウタとショウコも言う。
「こんなことが」
「有り得ないわよ・・・・・・」
「フォルカ=アルバークよ」
彼等の驚きの中で修羅王がまたフォルカの名を呼んできた。白煙の中でその声だけが聞こえている。
「確かに見事だ」
「立っているだけではないな」
「その通りだ」
フォルカに対して答える。
「汝が神化するのならば我もまたできる
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ