第八十七話 貫く拳
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しろ、友よ」
フォルカはそのフェルナンドに対して落ち着いた声で言った。
「俺は・・・・・・生きる!」
こう言うのだった。
「生きて・・・・・・新たな修羅となる!」
「これを受けてもほざけるか!」
アンドラスが大きく動いた。
「巨霊奔烈!うおおおおおおおーーーーーーーーーーっ!!」
「貴様の技!」
フォルカも彼と同時に動いていた。
「既に見切った!受けろ!」
「何っ!」
「真!覇猛!!」
あの技だった。再び両手から紅蓮の龍を出す。
「撃烈波!!」
マグナスの攻撃を龍で受け押し切る。そうしてさらにそこから攻撃に入った。アンドラスの巨体が揺れ大きく飛んだ。
「ぐはあああっ!」
「これが今の!」
フォルカは吹き飛ばしながらまた叫んだ。
「俺の拳だ!うおおおおおおおおおーーーーーーーーーっ!」
「うおおおおおおおおっ!」
吹き飛ばされたマグナスは絶叫していた。絶叫しつつその全身を揺れ動かしていた。
そして遂に地に落ちた。最早満身創痍であった。
「な、馬鹿な・・・・・・」
マグナスはアンドラスのコクピットで呆然としていた。彼も全身傷だらけである。
「この俺を。マグナスを貫いただと」
「言った筈だ」
ヤルダバオトはその貫かれたアンドラスの前に仁王立ちしていた。その中でフォルカがマグナスに対して言うのである。彼を見据えながら。
「俺は修羅王を倒すと」
「くっ・・・・・・」
「修羅王を倒す俺が貴様を貫けない筈がない」
だが彼もかなりのダメージを受けていた。やはりマグナスも手強かった。しかしそれでも彼はこう言うのだった。
「だからだ。俺は勝った」
「勝ったか・・・・・・」
「マグナス、貴様にな」
「おのれ・・・・・・だが」
ここでマグナスは血を吐いてしまった。
「くっ、忌々しいが貴様の言う通りだ」
「眠れ」
マグナスに告げた。
「そのままな」
「ミ、ミザル様」
マグナスは断末魔で呻いた。アンドラスのあちこちから火を噴いている。
「お許しを・・・・・・!」
「くっ、マグナス!」
アルコは爆発するアンドラスを見て言った。だが最早どうにもならなかった。
マグナスは倒れた。そして修羅の軍自体もその数を大きく減らしていた。
「撤退だな」
「はい」
メイシスがアルティスの言葉に頷いていた。
「これ以上の戦闘は」
「その通りだ。では」
「撤退しろというのか」
だがアルコはそれに反対のようだった。
「マグナスが倒れたというのに」
「弔い合戦だというのか?」
「違う!」
それは否定した。
「だが今あの男は傷付いている。今ここで」
「敵はフォルカ=アルバークだけではない」
しかしアルティスはこうアルコに言うのだった。
「他にもいる。あの男を倒しただけで戦いは終わらない」
「だ
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