第八十七話 貫く拳
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うしてまずは正面から攻撃を浴びせた。
「喰らえ!」
「受けろ!」
ビームライフルやファイブシューターで前衛がまずまとめて薙ぎ倒されそこに接近戦を得意とするマシンが入る。まずがオーラバトラーだった。
「俺だっていいところ見せないとな」
「あれっ、あんた確か」
「トカマクだよ」
こうジュドーに答える。
「覚えてねえのかよ」
「確かダンバインに乗ってるよな」
「確かじゃなくて見ればわかるだろ?」
「ま、まあな」
応えはしても声が戸惑っていた。
「一応はな」
「一応って何だよ。そんなに俺って影が薄いか?」
「いや、まあそれはさ」
流石にはいそうですとは言えなかった。
「気にしないでさ。まあまあ」
「ちぇっ、まあいいさ」
「行くぞトカマク」
その彼に声をかけたのはシオンだった。
「正面に敵がまた集まっている。攻撃を仕掛けるのなら今だ」
「今だって?」
「そうだ。見ろ」
「えっ!?」
見ればその通りだった。空いた前衛を埋めるようにしてもう修羅の軍勢が来ていた。その動きは実に素早いものであった。見事なまでに。
「も、もうかよ!」
「先に行く!」
「っておい待ってくれよ!」
「はああああああああああああっ!!」
ショウによく似た掛け声でオーラ斬りを出す。
「これなら!」
「な、何て奴だ」
トカマクは彼の攻撃を見てまずは呆然とした。
「ショウみてえな奴だな」
「っていうかそっくりじゃねえかよ」
ジュドーも言う。
「掛け声といい攻撃といいさ」
「オーラ斬りでまとめてかよ」
「なあトカマクさん」
ジュドーはここで彼にも声をかけた。
「あんたもできるんだろ?」
「えっ、俺?」
「そう、あんただよ」
また彼に声をかける。そのうえで言う。
「だってあんたも聖戦士なんだからさ」
「ってそういえばそうか」
「忘れないでくれよ。聖戦士はそれだけで戦力なんだからさ」
「あ、ああ」
「わかったらほらっ」
トカマクを急かしてきた。
「あんたも行ってくれ。派手にさ」
「派手にかよ」
「大丈夫だよ、当たりゃしねえって」
こうも言って彼を行かせる。
「あんたの腕がありゃな」
「そうか。じゃあまあそれなら」
「ほらほら」
背中を押すような感じだった。だがいざ前線に出てみると。
「こうなったらやってやる!」
ダンバインを動かしながら言う。
「俺だってまた死にたくないからな!」
叫びつつオーラ斬りを繰り出す。彼も彼で中々強かった。
ロンド=ベルはそのまま突き抜けようとする。しかし彼等はその動きを突如として止めた。いや、止めるしかなかったと言うべきか。
「ちっ、こいつかよ!」
「また!」
「ふはははははははははははは!」
マグナスだった。彼が立ちはだかったのである。
「この程度
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