第八十三話 閃く光、燃ゆる炎
[12/12]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
通りだ」
そのフォルカが彼等に答える。
「俺の予想以上だ。このままではすぐにでも」
「おそらく一年といったところでしょう」
ここでまたシュウが言うのだった。
「もつのは。それ以上は」
「しかし。妙なことじゃ」
ティアンの言葉だ。
「あらゆる世界が崩壊に瀕している」
「確かに」
ジノは彼の言葉に表情を暗くさせた。
「ラ=ギアスでもヴォルクルスが出た。地上では宇宙怪獣が蠢いている」
「しかもセフィーロも崩壊しかけていた」
ファングはセフィーロについて言及した。
「あらゆる世界が同時にか」
「有り得へんな」
ロドニーも口調はともかく言葉も表情も冷静なものになっている。
「普通に考えてな」
「ええ、確かに」
「複数の世界が同時に崩壊しかけてるなんて」
エリスとプリシラも言う。
「何かあるのでしょうか」
「けれど偶然ということもありますし」
「本当に偶然ならばいいのですがね」
シュウは何故か思わせぶりな口調になっていた。
「果たして。どうなのか」
「何だ?何かあるのか?」
「いえ、まだ私にもわかりません」
しかしシュウはここではマサキの言葉にも首を横に振った。
「何なのか。ですがどうも」
「どうも?」
「誰かの存在を感じないわけではありません」
シュウの目が知的に光っていた。
「果たしてそれが私の気のせいかどうかもわかりませんが」
「おめえでもわからないってことがあるってことかよ」
「私も万能ではありません」
マサキの言葉にこう返すのだった。
「ですから。それもまた」
「そういうことかよ。まあ今は目の前の敵をぶっ潰すだけだな」
「ぶっ潰すっていうのがねえ」
「マサキらしいニャ」
「けれど今はそれしかねえ」
マサキの言葉は断言になっていた。
「南だ。いいな」
「わかってるニャ」
「それじゃあ行くニャよ」
「ああ、すぐにな」
クロとシロの言葉に頷く。ロンド=ベルは南に向かった。修羅達が待つ決戦の場に。今は向かうのだった。
第八十三話完
2008・10・3
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ