第八十一話 脱出へ
[9/10]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
為です」
それでも言うラージだった。
「これ位はしないと」
「あのな、御前な」
「何考えてるのよ」
ラウルとフィオナはここまで聞いたうえでまたラージに言う。
「何でそう勝手に決めるんだ!」
「そうよ。殴ってやりたいけれどその怪我じゃ」
「できねえだろうが!」
「ちょっとは周りの迷惑も考えなさいよ!」
「それは申し訳ないことをしました」
ラージはこのことは謝る。
「それよりもです」
「それよりも?」
「最後の仕上げです」
ここであらためて言うラージだった。
「デュミナスを倒しましょう」
彼は遂にこのことを提案するのだった。
「このデュミナスを。時が来ました」
「くっ、やらせないわよ!」
「デュミナスは僕達が守る!」
「それだけは」
しかし三人はそれを必死に否定するのだった。
「やらせないからね」
「デュミナス、ここは」
「逃げて下さい」
彼等は何とかデュミナスを逃がそうとする。
「ここを去れというのですか」
「そうよ」
必死な顔でデュミナスに言うティスだった。
「一旦逃げましょう。奥にまで」
「奥にまで」
「あたし達が何とかするから」
また言うティスだった。
「だから。逃げて」
「ここは僕達が引き受ける」
「ですから」
「わかりました」
三人の言葉を受けてデュミナスは退くのだった。
「御前達の心、受けさせて頂きます」
「ええ、御願い」
「貴方だけは死なせない」
「絶対に」
三人は強かった。そうしてデュミナスを逃がす。三人はそのまま戦場に残るのだった。
「さあ、相手してやるわよ」
「僕達はデュミナスの為に生きている」
「だから」
「ふん、今は勘弁してやるぜ」
「ええ、いいわ」
ここでは手を出さないラウルとフィオナだった。
「御前等がそこまで言うんだったらな」
「今はいいわよ」
「・・・・・・再戦ってわけね」
「ああ、そうさ」
ラウルがティスに答える。
「次だ。それでいいな」
「そのかわり次はね」
今度はフィオナが言う。
「覚悟しなさいよ、いいわね!」
「御礼は言わないからね」
こう返すティスだった。
「こっちはデュミナスを守らないからいけないからね」
「行こう、ティス」
ラリアーがティスに声をかける。
「デュミナスが心配だ。あれだけの傷だから」
「ええ。何かあったらその時こそ私達が」
デスピニスもまたデュミナスを気遣っていた。
「デュミナスの為に」
こう言い残して戦場を離脱するのだった。彼等も戦場を離脱し次の戦いに向かうのだった。
戦いは終わった。ラージとミズホは無事救出された。まずはそのことを喜ぶのだった。
「それでラージよ」
「どうやって脱出したの!?」
ラウルとフィオナは二人、特にラージに対して言う。
「本当に心
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ