暁 〜小説投稿サイト〜
スーパーロボット大戦パーフェクト 第三次篇
第七十九話 時流エンジン
[9/17]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
れはありますし当然私達にもあります」
「俺達にも」
「そして」
「そして?」
「あの子供達にもです」
「あの連中にもか」
「貴方達は確かに己の心があります」
シュウは今度は三人の子供達を見ていた。
「それは確かです」
「何が言いたいのよ」
「僕達の心って」
「何なのでしょうか」
「デュミナスを気遣うその心」
彼が指摘するのはこれだった。
「それは確かにあります」
「当たり前でしょ」
ティスが彼に反論する。
「あたし達はデュミナス様の子供よ。それでどうして」
「全てはデュミナス様の為に」
ラリアーも言う。
「僕達はあるんだ」
「それなのにどうして」
デスピニスは困惑した顔になっていた。
「私達がデュミナスを気遣わずにいられますか」
「貴方達は紛れもなく人間なのです」
シュウは今はっきりとこのことを言った。
「そう、紛れもなくね」
「何か僕と似ている?」
キラはシュウと三人の話を聞くうちにこう思うようになった。
「あの子達は」
「そうか?」
だがシンはそれには懐疑的な様子だった。
「御前とあの連中。何処が似てるんだ?」
「似てるのは出生か」
だがここでアスランが言う。
「キラとあの子達のそれはな」
「そういうことか」
こう言われてやっとわかったシンだった。
「それならそうか」
「わかったみたいだな」
「ああ。何かよ」
シンはここで何気なく指摘しただけだった。
「キラは随分人間らしいよな」
「そうだな」
アスランもそれは認める。
「それはな」
「御両親だっておられるしよ」
「けれどシン」
キラは難しい顔でシンに言ってきた。
「僕は。それは」
「育ての親だよ」
彼が言うのはこれだった。
「御前にいるのは育ての親だな」
「う、うん」
「それだよ。御前にもちゃんと親がいるだろ?」
「それはそうだけれど」
シンの今の言葉には頷くことのできたキラだった。
「だったらそれだよ。御前にも親御さんがいるんだ」
「シンが言うのはそれだったんだ」
「ああ。親御さんがいる」
こうはっきりと言い伝える。
「御前にもな」
「そうなんだ。僕にも」
「これは大事だぜ。例えばな」
ここで言わなくていいことを言うのがシンである。
「カガリとかフレイとかよ。まともな育ち方してねえのはな」
「おい、待て」
「今何つったのよ」
「猿みてえに育てられたからだって言おうと思ったんだがな」
「今言っただろうが!」
「あんたに言われたくないわよ!」
二人は早速怒った顔でシンに言い返す。
「大体御前は何だ!」
「それだけ馬鹿でね!」
「俺が馬鹿だと!」
キラを置いて完全に喧嘩に入っていた。
「俺の何処が馬鹿だ!」
「御前が馬鹿って言わないで何なんだ」
「そうよ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ