第七十九話 時流エンジン
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」
「何か違うみたいだけれど」
下を見ながら皆言い合う。
「けれど何だろここ」
「ここがデュミナスの異世界?」
「修羅界になります」
シュウはこう一同に述べた。
「ここが修羅界です」
「修羅界、ここが」
「はい、そうです」
また一同に述べるのだった。
「ここにデュミナスはいます」
「それに修羅達もか」
「ええ」
「いかんな」
今度口を開いたのはフォルカであった。
「俺がいた時よりも荒廃が進んでいる」
「!?どういうことだよフォルカ」
コウタは今のフォルカの言葉にすぐに顔を向けた。
「荒廃が進んでるってよ」
「フォルカさん、まさかそれって」
「そのまさかだ」
コウタとショウコに対して尋ねた。
「ここは以前は緑の森林地帯だった」
「えっ!?」
「この砂漠が!?」
「そうだ。しかし今はこの有様だ」
その砂と岩の大地を見下ろして語る。
「瞬く間にな」
「修羅界は崩壊が進んでいるのです」
シュウは今度はこのことを話した。
「その為に彼等は私達の世界に来たのですから」
「俺達の世界を自分達の世界にする為かよ」
「そうです、限りなく戦いが繰り広げられる世界」
シュウはこうも言う。
「その世界にする為に」
「冗談じゃねえぜ」
コウタはシュウの口からそれを聞いてたまりかねて言った。
「何で俺達の世界がそんなのにされなくちゃいけねえんだよ」
「そうよ」
ショウコも兄の言葉に続く。
「住んでいる場所が大変なのはわかるけれどそれでも」
「そういえばセフィーロも同じだったぞ」
「そうね」
光と海もここで言った。
「こうして崩壊していって」
「ノヴァまで出て来て」
「全く同じですわね」
風が二人の言葉に頷く。
「何処までも」
「何か共通点があるわね」
プリシラが難しい顔になっていた。
「やっぱりこれは」
「複数の世界がほぼ同時に崩壊に向かっている」
クリフはこのことを考えていた。
「有り得ないが。偶然の一致にしては」
「そうです。こうしたことはやはり」
ラファーガがクリフの今の言葉に応える。
「有り得ません」
「どうにもこうにもな。おかしなことばかりだ」
「はい」
「何はともあれや」
カルディナがここで言った。
「ここに敵が来るで」
「あっ、本当だ」
アスコットがふと声をあげた。
「敵が来るよ」
「レーダーに反応です」
ナタルが報告する。
「これはデュミナスです」
「!?来たか」
ヘンケンはそれを聞いて顔を引き締めさせた。
「その数は」
「二千程度です」
「奴等にしては多くはないか」
「そうですね。まさか我々が来るとは思っていなかったようです」
それは彼等の第一声からもわかった。
「!?何でよ」
ティスが最初に驚きの声をあげた。
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