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戦国異伝
第百十二話 東西から見た信長その六
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かも関東管領でございます」
 長尾家から上杉家の名を継ぎそれによく格式も手に入れたのだ。
 最早越後の一部だけを押さえていた家ではないのだ、それで二十五将もこう言うのである。
「その様な漆どころかただ盃にしただけのものを使われては」
「よくはないと思いますが」
「それはどうなのでしょうか」
「殿としましては」
「何、構いません」
 だが謙信は落ち着いた顔でこう返すだけだった。
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