暁 〜小説投稿サイト〜
ハイスクールD×D 〜 元聖女の幼なじみはエクソシスト 〜
第四話『決闘 ―― 十三機関の実力(中編)
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否定する。

「違う…?」

子猫のあげた疑問の声にゼノヴィアは頷く。

「ああ、あれは遊んでるな。本来ならばもう決着はついてるはずだ」

「たぶんあの二人の実力を計るためにわざと長引かせてるのね」

ゼノヴィアの言葉に、二人目の聖剣使い、紫藤イリナがそう続ける。

その言葉に私たちは驚愕する。

どれだけの実力だというの、あの男はっ!?

「一つ聞いてもよろしいでしょうか?」


そんな時、今まで黙っていた朱乃が唐突に声をあげる。どうやら教会組の彼女たちに聞きたいことがあるらしい。


「なんだい?」

「あなたは、部室であちらのシオンという方がアーシアさんのために死にかけた。そう仰いましたね?」

「………確かに言ったね」

「いったい彼になにがあったんですの?」

朱乃のその質問に、アーシアが体をびくりと震わせて、うかがうような目でゼノヴィアの顔を見る。どうやら彼女も気になっていたらしい。

それも仕方ないだろう。

久しぶりに会った大切な幼なじみ。その幼なじみが自分のせいで死にかけたと言われたら、優しい心の持ち主である彼女が気にしないわけがない。

自然と私たち全員の視線が、教会組の二人へと集まる。

それにゼノヴィアは溜息をつきながら口を開いた。


「シオンは教皇様とある取引をしたのさ」

「取引…ですか?」

そう聞く朱乃に、一つ頷いて話を続けるゼノヴィア。その口から語られたのは予想外の事実だった。









「アーシア・アルジェントの異端認定解除を条件に、シオンはとあるSS級はぐれ悪魔の単独での討伐任務を引き受けたのさ」


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