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ハイスクールD×D 〜 元聖女の幼なじみはエクソシスト 〜
第三話『決闘 ―― 十三機関の実力(前編)』
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えないように、こいつは僕の耳元でそう囁いた。

おそらく、こいつは僕の事情を察した上でそう挑発したんだろう。ならば僕は引くわけにはいかない!!

僕は魔剣創造で炎の魔剣と氷の魔剣を造り、イッセー君も赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)を発動させる。

イッセー君の神器(セイクリッド・ギア)を見たシオン・ラザフォードは驚いたというように、「ほう」と声を漏らした。

「そっちの騎士ナイトのセイクリッド・ギアはさっき見たから知っているが、神滅具(ロンギヌス)、『ブーステッド・ギア』か。まさかこんな極東の地で『赤い龍の帝王(ウェルシュ・ドラゴン)』の力を持つ者に出会うことになるとは」

そういう彼の口は愉快気に形を変える。

「ロンギヌスを相手にしているわりには、随分と余裕じゃねえか」

そんなイッセー君の挑発に、しかし彼は苦笑して答えるだけだった。

「例え、ロンギヌスとはいえ、そのセイクリッド・ギアの能力が倍加にあることは分かっているからな。能力が知れているならそれなりに戦いようがある。それに俺がみたところ、君はあまり戦闘経験がないように見える。感じられる力も未だ下級の、それも平均より低いもの。ならば恐れる必要がないだろう?」

「んだとこらぁっ!?」

「イッセー君、挑発に簡単に乗りすぎじゃないかな?」

ちょっと心配だよ僕は。

僕の言葉にイッセー君は「ハッ!」と目覚めたような仕草を見せる。

よかった、正気に戻ったようだ。

というか、前回から君ケンカっぱやくなってない?

「いやあ、あのイケメン面みたら、なんか苛立ちがこみ上げてきてな?」

「…なんというか、ぶれないね君は」

というか、その「イケメン」って、ひょっとして僕も入ってる?よくイッセー君、僕にむかってそんなこといってるし。

「そろそろいいか?」

どこか呆れたように、シオン・ラザフォードが僕とイッセー君の会話に入ってくる。どうやら今までのやりとりを律儀に待っててくれたらしい。

「ああ、僕はもう準備はできたよ」

「俺もだ」

僕とイッセー君の声を聞き、彼は再び構えをとる。

「それじゃあ―――――――いくぞ?」

そして僕らはぶつかりあった。



絶対に負けない!!


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