第4話
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織斑先生と呼べ、織斑」
「はい…、織斑先生…」
先生が叱り、生徒と教師と言う関係を失念した一夏が食ってかかり、頭をしばかれる。
いい加減学習しようや、一夏君。
「訓練は明日からにしろ、丹下、今日の勝利に浮かれるな、過信と慢心がお前を弱くする。鍛錬を怠るな」
「ご指摘感謝します、織斑先生!努々忘れないようにします!」
「よろしい。今日はもうお終いだ。ゆっくり休むといい」
厳しさの中にも、思い遣りを感じる。一夏ももっとしっかりすれば先生も厳しくならなくていいのではないか?…逆か。しっかりしてほしいから、厳しくするんだな。
「行こう、一夏。先生、お先に失礼します」
「織斑を頼むぞ、丹下。問題ばかり起こしてくれるからな」
…訂正、したくなくても、しなくちゃいけないんだな。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
一夏と並んで寮へ歩いていると、戦っていた相手…、宮間さんとゼロが立っていた。
「ワンサマー、丹下を借りたいんだが、構わないな?」
「そんな言い方…!「一夏!」…分かったよ、トモ」
ゼロの口振りにムッとなった一夏を制し、ゼロと向き合う。
「俺に何の用だ?」
「話がしたい、いいか?」
「…分かった。一夏、先に戻っててくれ。後で反省会がしたい」
「ああ、待ってるぜ、トモ」
先に一夏を帰し、ゼロの話を聞く。
「まずは謝らせてくれ。俺達の我が儘で、迷惑かけた事を」
ゼロが頭を下げた。別に気にはしていないのだが、こう改めて謝罪されると申し訳ない気持ちになる。
「そして感謝している。お陰でのぞみが殻を破ることが出来た。丹下のお陰だ」
のぞみって、それだけ聞くと新幹線みたいだな、とどうでもいい事を考えていたら、手を差し出してきた。握手しろってか。
「別に特別な事はしていないし、謝るのはこっちだ。方法が無かったとは言え、罵ったことは間違いないからな」
拒否する理由も無いのでゼロの手を握り、正直な心境を吐露する。
「俺も感謝している。沢山の事を彼女さんに教えてもらった。機会があったら、また胸を借りたい位だ」
「私からもお願いします、もっと、ゼロに近付きたいから」
そう言って宮間さんは左手を出してきた。武器も左手で使っていたから、彼女は左利きか?
とりあえず左手で応じ、二人を交互に見る。
「話は終わり?なら、俺は行くけど?」
「いや、本題はここからだ。丹下、俺と友達になってくれるか?」
「友達ぃ?」
「此処は男が少なくて話が合わない。いや、のぞみ達が悪い訳じゃない。けどなんか物足りなくてな」
まあ、女ばっかりの場所に放り込まれれば、そうなるよな。
「ワンサマーは馬が合わない上不愉快だからな。その点、丹下とは仲良く出来そうな予感がする
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