第一章 無印編
第十五話 『争奪戦…海上の出来事』
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って海に落ちていたジュエルシードをすべて発動させたらしい。
しかしこれは無謀だ。いくら発動させたからといって封印できるかは分からない…実際、彼女等は起こっている竜巻に四苦八苦している」
「それじゃすぐにフェイトちゃんを助けに…!」
「いえ、今回は待機を命じます」
「どうしてですか!?」
なのはが反論するが私は真意がわかるまで手を出さない事にする。
だけどそれは予想通りで思わず歯軋りをした。
「その必要はないよ。放っておいても自滅する。
仮にしなかったとしても、消耗したところを叩けばいい」
それでなのはの顔は絶句に染まった。
その間にもフェイトのサイスフォームが切れ掛かっていて、アルフも雷に拘束されていく。
「残酷に見えるかもしれないけど、私たちは常に最善の方法を取らないといけないの。分かって…」
「でも…!」
「確かにリンディさんとクロノの選択は正しいかもしれませんね…」
「シホちゃん!?」
なのはがこちらを向いて「どうして…」という顔をするが、私は話を続ける。
「でもそれで納得して、と言われても今最悪の場合死んでしまうかもしれない命が目の前にあるというのに放っておくことはできません」
…そう、かつてもう目指すことは敵わないけど『すべてを救う正義の味方』を目指していた私には納得できないことだ。
そして今は『大切な者達を守れる正義の味方』というものを必死に行っている。
そう、私の中ではもうフェイトとアルフも“私の大切な者達”…見捨てるなんて、今の私の選択には含まれない!
「なのはは今どうしたい…? フェイトの事を助けたいんでしょ。それは私も同じ気持ちよ…」
「シホちゃん…うん、私はフェイトちゃんを助けたい!」
「決まりね。リンディさん、いえリンディ艦長。今この場で等価交換の条件の内“ある程度はこちらで判断して行動する権利をもらう”を発動させてもらいます」
それでブリッジ内は騒然となったが、
リンディさんが一つ深い溜息をついて、
「…正直に言えば今でもあなた達を引き止めたい気持ちで一杯です。
それでもあなた達は行くと言うでしょう。わかりました。エイミィ、転送をお願い」
「艦長、いいのですか!?」
「私はシホさんとの約束は破りたくありません。
でも一つだけ条件があります。…無事に帰ってくること。いいですね?」
『はい!』
「ついでですからクロノ、あなたも行って来なさい。監視役を命じます」
「了解です」
…そしてブリッジを出ようとするが一度足を止めて、
「リンディさん、我侭を言ってすみません…」
「いいわよ。あなたの過去の話でこうなる事は予想していましたから。でも言葉の責任は重大ですよ?」
「わかっています。もう何度も過去に苦渋を味わってきましたか
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