第一幕その五
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夫の言葉に構わず言葉を続けた。
「御前は虚栄心が強い。まるで餓鬼の様にと。こう聞こえますが」
「ではどうすればいいのだ、わしは」
「その短剣を収めるのです」
夫人はまた夫に囁いた。
「王の間の前に衛兵がいましたね」
「うむ」
既に酒に薬を入れたものを飲ませている。それで潰していた。だからこそ彼は王を殺すことができたのだ。これも夫人の知恵であった。
「彼等に罪を被せて」
「それでいいのか」
「そうです。貴方ができないのでしたら」
夫からその短剣を奪い取るようにして譲り受け部屋を出る。
「私が」
「短剣はなくなった」
マクベスは夫人が去ると己の手を見て呟いた。
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