第一幕その四
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ムスリム達は邪悪と見なされていたのである。彼等も彼等でキリスト教徒達をそう見ていたが。
「夜の闇にも隠れます」
「わし自身も隠してだな」
「はい。ですから早く」
受け取るように言う。
「行かれるのです」
「・・・・・・わかった」
遂に妻に向き直った。
「では行って来るぞ」
「どうぞ」
短剣を受け取った。そうして部屋を出ようとする。そこでまた言うのだった。
「わし等は同じなのだな」
「はい」
夫の言葉に頷く。その地の底から響き渡るような声に。
「そうです。共に王座へ」
「地獄の底にな」
マクベスは何故かこう言う。
「共に行こうぞ」
「足音を消されて」
夫人は部屋を出ようとする夫に対して告げた。
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