AMOと仲間
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なんでこんな……こんな世界にまた来てるの!?あなたにとって辛い記憶のはずなのに……」
俺がまた危険なことをしていることを感じ取ったのか激昂する詩乃。その目尻には涙が浮かんでいる
「なんで……か。自分の生き方を貫くためだよ」
俺は詩乃を抱きしめると言う。少しでも詩乃の心が軽くなるように
「俺には貫きたいものがある。守りたいものがある。そのためならば、例えどんなに辛い過去だって、どんなに過酷な未来だって、乗り越えてみせる」
「強いね、燐は」
「強くないよ。詩乃やキリトやミユやリーファたちがいなかったら潰されてたよ」
「……」
燐がそう言うと無言で見つめあう二人
「……ごほんごほん。お二方、そろそろいいかな?時間がないんだろ?」
「あっ、ああ」
「そうだね……」
見られていると気付くと弾かれたように離れ顔を赤くする二人。初々しいことこの上ない
「これだとリーファが可哀想だな。捨てられるのは確実」
ニヤニヤしながらキリトがそういうと詩乃の目のハイライトが消えた
「……誰?」
「旅の仲間です!」
背中に大量の冷や汗が流れる。今までに感じたどの威圧感よりも詩乃の威圧は上だった。そのためセリフが敬語でしかもいつもと言い方が変わってしまっていた
「……そう……」
怖っ!
「じゃあ、彼女は?」
詩乃はミユを見て言った
「彼女は友だ……」
「私は燐の物……」
「ちょっとミユさん!?」
俺のセリフにミユが被せてきた。しかも最大限の勘違いを誘うようなセリフを
「へぇ……」
詩乃の纏う黒い瘴気が強くなる。……今の詩乃だったらヒースクリフも裸足で逃げ出しそうな気がする。周りのメンバーは、キリト、クライン、エギルといったメンバーは近くにある家の影に逃げ込んでいる。ちなみにミユは天然なのか、瘴気に気付いていない
「詩乃、絶対勘違いしてるって!!」
「知らない……」
そう言ってそっぽを向く詩乃。拗ねた詩乃もなかなかかわい(ry
「あの時の返事、今するよ。俺も詩乃のことが好きだ。俺でよければ付き合ってくれないか?」
そっぽを向いたままの詩乃を抱きしめながらそういうと顔を真っ赤にしてうつむく
「……ズルいよ、燐は」
「そういうのも引っ括めて俺だからな。で、答えは?」
詩乃は少し悩んでいたがやがて口を開いた
「ごめんなさい」
「そっか……」
悲しい、寂しい。様々な負の感情が胸の中に溢れる
「ち、違うよ。そうじゃなくて……」
俺の辛い顔を見てか、詩乃はあわてて言った
「今は、まだ自分のことしか考えられない。だから、過去を乗り越えられるまで待っ
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