とある自由惑星同盟転生者の話 その5
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すめる形でランテマリオ星域を通過しようとしているらしい。
これは……罠だな。
おそらく敵の陣形は原作同様『双頭の蛇』だろう。
同盟軍も帝国軍も原作より数が多い。
それがこの後にどう影響してくるのか……。
ビュコック司令長官から中央突破の命令が入る。
ここから見た感じ、敵の中央部は思いの外厚い。
突破出来るだろうか?
「み、味方の一部が砲撃を開始しています!」
ああ……やっぱりこうなったか。
なんとなく予想はしていた。
だが、これはどうしようもない。
混成艦隊の上、あれだけの大軍を敵に回した経験のある者はアムリッツァ経験者ぐらいのものだろう。
ビュコック元帥は……このまま中央突破を図るようだな。
少々早まってしまったが、これも予定の内だ。
「砲撃開始! 敵の中央に風穴を開けてやれ」
同盟軍は敵中央に果敢な攻撃を繰り返すが、帝国軍の堅実な守りもあって突き崩せずにいる。
敵中央部隊はハプスブルク元帥の直属艦隊とミュラー、シュタインメッツ、メックリンガー艦隊か。
特に、守勢に強いミュラー艦隊は厄介だな。
「敵、両翼が動きます!」
来たか……。
敵両翼の先頭はよりにもよって双璧だ。
「司令部より伝令、『左ノ艦隊ニ集中砲火』とのことです」
なるほど、タイムラグを利用して各個に撃破するわけか。
さすがはビュコック元帥だな。
「左の艦隊に一斉掃射、てぇー!」
多数のビームとミサイルを叩きつけられたミッターマイヤー艦隊はその足を止める。
「次は、右の艦隊だ。砲撃開始!」
敵左翼のロイエンタール艦隊も先程のミッターマイヤー艦隊同様の結果になった。
急場は凌げたか。
だが、次はタイミングを合わせて来るだろう。
後退するなら今だな。
幸い、敵にはビッテンフェルトがいない。
このまま第一惑星の軌道上まで後退してヤン艦隊が来援に来るのを待てば……
「後方に敵の別動隊が回り込もうとしています! 数、50000隻以上!」
背後だと、バカな!
それにこの数は……。
「後方が遮断されました!」
帝国軍の両翼が真っ直ぐ延びてこちらの左右に展開する。
「我が軍、敵の包囲下にあり」
「くっ、密集して敵に備えろ」
これは…マズイ。
突破しようにもこの数の差では……。
「戦艦マルドゥーク撃沈、アラルコン副司令官戦死!」
「グラックス提督にアラルコン部隊の穴を埋めさせろ。これ以上撃ち減らされるな!」
おそらくヤン艦隊がこちらに向かっているはずだ。
それまで粘れば!
「敵の予備兵力と思われる艦隊が動き出しました!」
ここまでか……
「ん? これは!」
「どうした?」
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