イゼルローン回廊外遭遇戦
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を広げ、半包囲網を展開し、これを殲滅したのである。
第4艦隊本隊が援護に来た時には、既に勝敗は決していた。この戦いは、艦隊の数こそ小規模であったが、圧倒的な同盟軍の勝利になったのである。
パストーレ准将はこの《イゼルローン回廊外遭遇戦》の功績によって少将に昇進、一躍時の人となった。無論、一少尉が艦隊を動かしたとあっては軍隊としての規律が問われることになっただろう。そこでフロルはパストーレに願い出て、フロルはパストーレを補佐しただけ、ということに公式記録ではなっている。結果、名声と英雄の呼び声はパストーレが一身に受けることになったのである。その影でフロルもパストーレの推薦という形によって、ひっそりと中尉に昇進した。
ヤンやラップ、キャゼルヌやアッテンボローは、フロルの突然の昇進に驚きながらも、これを祝った。特にキャゼルヌなどは既に裏の事情を知っていたから、
「随分、上手くやったもんだな」
「バカと鋏は使いようってね」
「人をノせるのもほどほどにしとけよ」
という会話があったという。
その後半年ほどパストーレの元で細々と働き、功績を重ねた。その中でもフィッシャーと顔見知りになれたのは幸運なことだ、とフロルは考えていた。フィッシャーは今後、ヤン一党になくてはならない存在となる。ここで顔を知ってもらうのは、何かと都合がいいだろう。何よりフィッシャーの元で、艦隊運動のイロハを学べたのは素晴らしい成果であった。今後、フロルが艦隊を持つ時に決して邪魔にはならない技能に違いないであろうから……。
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※訂正
彼の日記が→彼の日記を
探査衛生→探査衛星
リチャール→リシャール
ビュコック将軍→ビュコック提督
駐留艦隊司令長官→駐留艦隊司令官
半艦隊→半個艦隊
前艦隊→前衛艦隊
後艦隊→後衛艦隊
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