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【旧】銀英伝 異伝、フロル・リシャール
第3次ティアマト会戦(5)
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込んできた。
「こりゃまずいなぁ。このコースだと隕石がうちの艦隊に当たるぞ」
「でもここいらでこんな大規模な隕石群が通りかかるか……」
 グスタは自分の背中に、冷や汗が流れ落ちるのを感じた。右手がやけに汗をかく。握った手が、湿っぽい。
 ここはティアマト星域。叛乱軍の占領する星域の中でも、もっとも障害物がなく開けた星域であった。だからこそ、ここで過去3度もの大会戦が行われてきたのだ。その星域に、大規模な隕石群。
「これは、おい……」
 グスタは席を立ち上がった。ロルフもまた、さっきまでの眠気を飛ばしたような顔つきで、手元のコンピュータのキーボードを叩き始めた。グスタは上官を呼びに行こうと思ったのだ。判断は、つかない。だが、この光速の半分の速度で近づきつつある高速移動群体が、何であるか、グスタにはわかるような気がした。
 それでもグスタは、この嫌な予感が間違いであることを願った。
 的中したとき、自分が生きていられる可能性が、ぐっと減ることに気づいていたからである。





















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