第3次ティアマト会戦(5)
[9/9]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
込んできた。
「こりゃまずいなぁ。このコースだと隕石がうちの艦隊に当たるぞ」
「でもここいらでこんな大規模な隕石群が通りかかるか……」
グスタは自分の背中に、冷や汗が流れ落ちるのを感じた。右手がやけに汗をかく。握った手が、湿っぽい。
ここはティアマト星域。叛乱軍の占領する星域の中でも、もっとも障害物がなく開けた星域であった。だからこそ、ここで過去3度もの大会戦が行われてきたのだ。その星域に、大規模な隕石群。
「これは、おい……」
グスタは席を立ち上がった。ロルフもまた、さっきまでの眠気を飛ばしたような顔つきで、手元のコンピュータのキーボードを叩き始めた。グスタは上官を呼びに行こうと思ったのだ。判断は、つかない。だが、この光速の半分の速度で近づきつつある高速移動群体が、何であるか、グスタにはわかるような気がした。
それでもグスタは、この嫌な予感が間違いであることを願った。
的中したとき、自分が生きていられる可能性が、ぐっと減ることに気づいていたからである。
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ