決戦
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ちの一団ががリーファとレコンの方向へ向かった。俺がリーファから聞いた話によると増悪値は距離とダメージによって決まると言っていたので、回復役に徹していれば狙われることはないと。だからこそこの作戦を立てた。その根幹が崩されてしまった今、俺たちにできることは……
「撤退だ、キリト!」
「何で……こんなところまで来たっていうのに!」
「計画は失敗だ。これ以上は進めない……」
「すまん、リン。俺はそれに従えそうにない」
キリトは撤退する気はないようだ。戦いの前に俺の指令には従うって決めたのに。ったく、アスナのことになるとまわりが見えなくなるな。そう思っている俺は苦笑していた。それと同時に微笑んでいた。たまには猪突猛進で行くのも悪くない、と思考時間約一秒
「どうした、キリト。進んでないぞ?」
「リン!?」
「何を驚いてるんだ、キリト?」
「いや……だって、撤退したのかと思って……」
「たまには、お前の猪突猛進に付き合ってやってもいいかな、と思っただけだ。それにお前一人じゃ荷が重いだろ」
「リン……ありがとな」
「お礼にエギルの店で奢ってもらうぞ。アスナと一緒にな」
「了解だ!」
この会話の間、押し寄せてくる騎士を難なくさばいていたのだが、割愛する。俺たちは会話を打ち切り再び戦闘に意識を集中させる。散発的に飛んでくる光の矢は騎士の体でガードし、剣はそらして別の騎士に当て蹴りで隙を作らないようにする
「このままじゃ、じり貧だな」
「くっ、そうだな」
そういう会話をしていると下から何か叫び声が聞こえる。さすがに視線を向けるほどの余裕はないため確認はできない。そのまま戦うこと数秒。下から炎の奔流が飛んできて俺たちのまわりの騎士が消し炭になる
「な、何が……」
さらに続けて後ろから緑の閃光が走る。俺たちが後ろを振り返ると見知った顔が二つと知らないシルフのプレイヤー達。それに、巨大な竜に乗ったケットシーのプレイヤー達だった
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