外伝 私の大切な家族について
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フロル・リシャールさんは、今、同盟軍中佐です。27歳で中佐なのですから、とても出世が早いと思いますが、士官学校を出ている人にしてみれば、そこまで凄いということではないそうです。私の実の母も昔は同盟軍の士官でしたが、今はもう死んでしまっています。とても大好きな母だったので、母が死んだ時は本当に悲しかったですが、今はそこまで悲しくありません。なんで私は悲しくなくなったのか、私にはわかりません。私は昔も今も同じくらい母を愛しています。フロルさんになぜか聞いてみたら、それは私が強くなったからだそうです。私も母が亡くなった時から、少しは打たれ強くなったのだと思います。じゃないと、フロルさんと暮らしていくのは難しいからです。
まず一つ目の欠点です。フロルさんはとても朝が弱いです。朝の早起きは得意なのに、朝が弱い、というのはなんだが不思議な話ですが、フロルさんは朝起きても全然意識がはっきりしてないのです。フロルさんはまず目を覚ますとコーヒーを一杯飲みます。このコーヒーが飲み終わるまで、私はフロルさんに話しかけないことにしてます。飲む前に話しかけても、ぜんぜん答えがまともに返ってこないからです。パソコンで言うと、 OSが立ち上がっている最中みたいに、フロルさんの頭がキュルキュルなっているみたいです。それにフロルさんは、朝のテンションがとても低いです。どうやら低血糖、というものらしいのですが、そんなフロルさんと一緒にいると間がもたないので、とても苦労します。私ほど保護者に気を使っている子供は少ないと思います。でもここだけの話、寝惚け眼でぼうっとしているフロルさんは、見ていると少し面白いと思います。まるで子供みたいで、少し笑ってしまいます。
フロルさんの欠点二つ目は、お洗濯やお掃除をしたがらないことです。私が文句を言ったり、あまりに酷いことになるとフロルさんは仕方なくお掃除をするのですが、そうでない限りぜんぜん片付けようとしません。だから私はいつもフロルさんにそのことで文句を言っています。最近では文句を言う前に、自分でお掃除やお洗濯をするようになりました。下着とかは自分で洗ってもらっていますが、それ以外はアイロンとかも私が全部一人でやっています。フロルさんは少し大人としてどうかと思うこともありますが、これは役割分担だとフロルさんは言いはります。実はフロルさんには凄い特技があって、それは実はお菓子作りなのです。フロルさんの作るお菓子はお店で売っているものと同じくらい、いや、それ以上に美味しいです。もし、フロルさんに美味しいお菓子作りの才能がなかったら、私はもっと怒っていると思います。でも、あんなに美味しいお菓子を食べさせてもらうと、ついついそれも許してあげてもいいかと、思ってしまうのです。お菓子の魔力は凄いです。
欠点3つ目はジョークのセ
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