第七十四話 招かれざる異邦人 後編
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「そうか」
「それにしてもあのお嬢ちゃん」
エクセレンはさらに首を捻って言う。
「何でキョウスケキョウスケって」
「俺のことをか」
「恋のライバルというには物騒な相手ね」
彼女が今度言うのはこのことだった。
「それに」
「それに?」
「私にだけ声が聞こえる時があるのも、ね。おかしいわよね」
「おかしいっていうかね」
アイビスがここで言った。
「あのアルフィミィって娘」
「どうしたの?」
「エクセレン中尉に似てないかな」
彼女が言うのはそこだった。
「何か。どうかな」
「ああ、そういえばそうね」
セレーナがそれに応えて頷く。
「何か。幼いけれどそれは」
「あるでしょ、それもかなり」
「私と似てるねえ」
「ええ。本当に似てない?」
「言われてみれば」
また頷くクスハ達だった。
「そうかも」
「見れば見る程」
また一つ謎が出て来た。謎は何処までも湧き出るようだった。その無数の謎が解けることなく複雑に絡み合い。ロンド=ベルを覆っていくのであった。
第七十四話完
2008・8・21
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