第七十三話 招かれざる異邦人 前編
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第七十三話 招かれざる異邦人 前編
バグダットでの戦いを終えたロンド=ベル。まずは彼等はまたアレクサンドリアに戻ることになった。
「またあの街なのか」
「嫌か?」
「いや、別にそれはな」
リュウセイはライに言葉を返した。
「ただな。アフリカっていうと絶対にあの街だよな」
「それは仕方ないわ」
アヤがリュウセイに対して答える。
「だってアレクサンドリアは港にも恵まれているし」
「港か」
「そうよ。元々海軍の基地が置かれていてそれが発展したから」
さらにリュウセイに説明する。
「だから基地としても設備が整ったのよ。地球では多分北アフリカ随一ね」
「確かに設備は凄いよな」
「宇宙で言うとゼダンだ」
ライもかなり絶賛している。
「それだけの規模と価値のある街だ」
「そうね。だからあの街を拠点にしているのよ」
「だから今回もってわけかよ」
「そういうことになる」
今度はライが答えた。
「わかったらすぐに入港準備だ。いいな」
「了解。じゃあ行くぜ」
「それでリュウセイ」
アヤがまたリュウセイに声をかける。
「今度は何だ?」
「貴方今度の当直士官だけれど」
「おっと、そうだったか」
「アレクサンドリアには敵のスパイが紛れ込んでいるって噂があるわ。気をつけてね」
「スパイっていうとだ」
リュウセイはスパイと聞いて少し考える顔になった。
「またあれか?シャドウミラーか何かかよ」
「だとしたら厄介な相手だ」
ライの顔が真剣なものになる。
「シャドウミラーは工作戦が得意だ。だからな」
「そうだよな。ここは気合入れていくか」
「御願いね。タケル君も残ってくれるから」
「あいつがいるっていうのは心強いな」
タケルの名を聞いて笑顔になるリュウセイだった。
「超能力者がいるとやっぱり違うぜ」
「リュウセイも念動力があるしね」
「頼むぞ」
二人はここではリュウセイを信頼していた。
「俺達は街に出なければならないからな」
「何か用事でもあるのか?」
「少しね。レビもヴィレッタ隊長も一緒よ」
このことをリュウセイに対して述べる。
「アレクサンドリアの連邦軍の基地にね。行かなくちゃいけないから」
「連邦軍か」
「SRXの後継機に関するデータが来ているのよ」
「何っ、SRXの」
SRXと聞いてリュウセイの顔が一変した。
「マジかよ。そりゃ凄いな」
「けれどここで頭が高いとか言わないようにね」
アヤはここでは少しふざけていた。
「わかってるわね」
「俺、そんなの言いそうか?」
「声を聞いていたらね」
また笑ってリュウセイに述べる。
「そう思えるのよ。ついつい」
「ついついってよ」
「御前の声は色々と聞こえる」
「ライまで言うのかよ」
「俺もそう
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