暁 〜小説投稿サイト〜
スーパーロボット大戦パーフェクト 第三次篇
第六十八話 放たれた凶獣
[7/12]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
張するのだった。だがその言葉も何かがおかしかった。少なくともゼンガーはそう見抜いていたのである。
「御前達はわかっておらん」
「わかっていないってどういうことよ」
「私達はちゃんとわかっています」
「貴方はどうしてそんなことを」
「わかる時が来るだろう。だが」
ゼンガーは彼等にさらに言うのだった。
「その時には手遅れかも知れぬ。それを覚悟しておけ」
「何が何だかわからないけれどあたし気分が悪くなったわ」
ティスはこう言って不機嫌な顔を見せるのだった。
「何なのよ、一体」
「そういえばもうこちらの戦力は」
「うん、なくなっている」
デスピニスとラリアーはそのことに気付いていた。
「潮時だね」
「撤退しろってことね」
「そう。もう時期だ」
ラリアーはティスに対して述べた。
「僕はそう思う。どうかな」
「そうね」
ティスは少し考えたが彼の言葉に頷いたのだった。
「癪に障るけれどね。その通りよ」
「じゃあここは」
「うん」
ラリアーは今度はデスピニスの言葉に頷いた。
「撤退だ。いいね」
「わかったわ」
「それじゃあ」
ティスとデスピニスがそれに頷く。これで決まりだった。
デュミナス達は戦線を離脱した。瞬く間に姿を消していく。ラウル達はそれを見送りつつ怪訝な顔になり呟くのだった。
「デュミナス」
「やっぱり修羅とは違っていたわね」
「ああ」
ラウルは妹の言葉に対して頷いた。
「予想していたがな」
「それにしても。目的がまだわからないね」
「目的か」
「今後はそれもわからないと。何かこんなことばかりだけれど」
「なぞばかり増えてきやがるな」
今度のラウルの言葉は忌々しげなものであった。
「ったくよお、何が何なんだよ」
「焦ってるの?ラウル」
「まあな」
やはり忌々しげにフィオナに答える。
「次から次に訳のわからねえ奴が出て来やがる」
「全くだ」
ラウルの今の言葉にコウタも同意する。
「どうなってやがるんだ、この戦いは」
「どんどん変なことになってるのはわかるわ」
ショウコも言う。しかし彼女は少し変わっていた。
「ただ」
「ただ。どうした?」
「焦ったらかえって駄目よ」
こう三人に対して言うのであった。彼女は。
「焦ったら駄目!?」
「ええ。見えるものも見えなくなるから」
これが彼女の考えだった。
「だから。三人共それは御願いね」
「そうね」
最初にそれに頷いたのはフィオナだった。
「焦ったら負けだしね」
「そうです。ですから」
「わかった」
次に頷いたのはラウルだった。
「そうするか。ここはな」
「ええ、御願い」
そのうえでショウコは今度は兄に声をかけるのだった。
「お兄ちゃんもよ」
「俺もかよ」
「だってお兄ちゃんが一番わかってなさ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ