第六十六話 プリティ=デビル
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ばかり考えていたわ」
「まあそれは仕方ないかもね」
これについてはリオもわかった。
「レオナの家は代々軍人だしね」
「ええ」
「それも仕方ないわね」
「けれど。ここにいると」
「何?」
「何か戦争のこと以外も考える余裕があるわね」
穏やかに笑ってこう言うのだった。
「ロンド=ベルだと」
「落ち着くのね」
「ええ」
やはり穏やかに笑っていた。
「どうもね」
「それはいいことね」
リオもまた微笑んだ。
「それは」
「そうね。ロンド=ベルの雰囲気は好きよ」
「僕もだよ」
「俺も」
これについてはリョウトもタスクも同じ意見だった。
「ここにいると戦争が多いけれどね」
「それでもよね」
「そうね。それにしても」
リオはまた言う。
「暫く戦いがないと少し不安になるわね」
「不安に?」
「ええ」
そう言うのだった。
「ほら、私達って毎日みたいに戦争してるじゃない」
「まあそうだね」
「それはな」
これについてはその通りだった。リョウトとタスクが頷く。
「それが暫くないだけでどうにもね」
「違和感があるのね」
「まあすぐに敵が向こうから来るんでしょうけれど」
それは彼等も考えていた。
「それでもね。こんな日が続くとどうにもね」
「まあ今はそれでいいじゃないか」
そのリオにタスクが笑って言った。
「休めてな」
「そうだね」
リョウトはタスクの今の言葉に微笑んだ。
「たまには落ち着かないとね。それで」
「羽根を休めればいいさ」
「ジガンスクードに翼あったっけ」
「ないぞ」
ユウキがカーラの言葉に応える。
「空は飛べるがな」
「ああ、それは言いっこなしだぜ」
タスクはそのところは誤魔化した。
「例えだからな、例え」
「そうなの。じゃあそれでいいけれど」
「とにかく。今はな」
タスクはまた言う。
「遊んでいればいいさ。明日にでも敵が出て来るだろうしな」
こう言ったその次の日だった。早速報告が入った。
「シベリアにですか」
「そうだ」
グローバルがフォッカーの言葉に応える。
「謎の物体が降下してきた」
「謎の」
「どうも戦艦らしいのよ」
クローディアがフォッカーに言ってきた。
「それが来たから」
「戦艦が」
「それでだ」
グローバルはあらためて言う。
「その調査に我々が向かうことになった」
「やっぱりそれですか」
「だからだ。全軍に告ぐ」
全軍でということだった。
「すぐにシベリアに向かうぞ。いいな」
「わかりました。しかし」
「しかし?」
「全軍ですか」
フォッカーが言うのはそれだった。
「それはどうも」
「本来ならその必要はない」
グローバルもフォッカーの言いたいことはわかっていた。
「しかしな。また新たな敵の影がするの
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