第六十四話 鬼達との決戦
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な」
「それはもうわかっている」
しかしそれを言われても隼人の言葉は変わらない。
「とっくの昔にな」
「じゃあ逃げることはできるんだな」
「安心しろ」
こう言う隼人だった。
「それはな。すぐにな」
「そうか。それじゃあ」
「ゲッターが置かれている格納庫の位置も頭に入れておいた」
「それもか」
「大事なのはタイミングだ」
しかし隼人はここでこう言うのだった。
「タイミング!?」
「そうだ、何時外に出るかだ」
二人に語るのはそれだった。
「そこだけを考えてくれ。いいな」
「わかった。それじゃあな」
「今は大人しくしていよう」
隼人は今は動こうとはしなかった。
「いずれ騒がしくなる。その時だ」
「よしっ、じゃあ暫く身体を休めるか」
弁慶はとりあえず寝転んだ。
「今はな」
「そうするか。だが百鬼帝国」
「どうしたんだ?リョウ」
弁慶は竜馬の声に問うた。
「彼等も崩壊する運命なのか」
彼はこう考えていた。
「未来には彼等の姿はなかった」
「おそらくはな」
それに隼人も頷くのだった。
「だが。未来は変わる」
「ああ」
これもまた彼等がその身ではっきりとわかっていることだった。
「だからだ。俺達が敗れれば」
「そういうことだな」
「じゃあよ。時が来れば」
また弁慶が言うのだった。
「やろうぜ。三人でな」
「ああ」
「勝利の為にな」
竜馬と隼人もそれに頷く。今ゲッターチーム一世一代の大博打が打たれようとしていた。
第六十四話完
2008・5・28
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