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ソードアート・オンライン 穹色の風
アインクラッド 前編
会議が招いた再会
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色白の顔からは、後悔と葛藤の色が滲んでいるように見える。
 キリトはしばし視線を広場の石段に落としていたが、ふうと大きく息を吐き、顔を上げた。

「えっと……、そちらは?」
「ああ、こいつはトウマ。初日に出会って、今は二人で組んでる」

 紹介を受けたトウマが「よろしく」と手を出すと、キリトはおずおずとその手を握った。

「で、キリト。パーティーの件なんだが……」
「ああ、別に俺は構わないけど……」

 語尾を濁しながら、マサキとキリトは二人してキリトの隣に座るフーデッドケープのプレイヤーに視線を向ける。腰にレイピアを差したプレイヤーは今までマサキに対して警戒心を露にした視線を送りつけていたが、キリトの知り合いと分かって安心したのか、若干穏やかさを増した声色で告げた。

「あなたたちが申請するなら、受けてあげないでもないわ」

 マサキは控えめなソプラノを耳にした後、表面上の苦笑を浮かべながらウインドウを操作し、パーティー参加を申請する。声によって女性であることが判明したレイピア使いは、無表情のままに出現したウインドウをタップして申請を許可した。マサキの視界の左上、自分の命の残量を表すHPバーの下に、新しく“Kirito”“Asuna”の名前が表示されたのがその証左だ。

「それじゃ、改めてよろしく」
「あ、ああ」

 マサキは話しかけた時と同様の笑みを浮かべながらキリトと握手を交わし、そのまま細剣使いへと手を向ける。しかし、彼女は冷たい視線でマサキを一瞥した後、握手の意思がないことを、顔を背けることでアピールした。仕方なくマサキは差し出していた手を引っ込め、肩をすくめつつキリトの隣に腰掛けた。

 数分後、出来上がったパーティーを検分するためにディアベルが四人の元へやってくると、常に爽やかだった騎士様は表情を曇らせた。
 マサキからすれば、その気持ちは分からなくもない。他のパーティーは全て六人で組んであるため、これを崩すことはあまりしたくない。しかし、POTローテを回すにも時間的に不安が残る四人パーティーを、おいそれとボスに向かわせるのも考え物だ。もしこの中の誰かがゲームオーバーになってしまえば、全体の士気が下がって今後の攻略に支障をきたす可能性もある。
 ディアベルはしばしの間悩んでいたが、やがていつもの爽やかな声で言った。

「君たちは、取り巻きコボルトの潰し残しが出ないように、E隊のサポートをお願いしていいかな」

 その声にアスナは苛立ちを見せて前に出ようとするが、キリトが素早くそれを阻止し、ディアベルの要請を承諾する。アスナは尚も憮然としていたが、キリトが理由に挙げた中にあった単語が分からないらしく、後で詳しく解説する、という流れでとりあえずその場を収め、広場中央のディアベルに視線を投げて次
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