アルンと一枚のカード
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さな長方形のカードを見ながら呟く
「リン、リーファ、これ、何だかわかる……?」
「何か意味を持っているのか……何にせよ、確実にこの世界にいるということだけはわかった」
「これ……これは、システム管理用のアクセス・コードです!!」
「……じゃあ、これがあればGM権限が行使できるのか?」
「いえ……ゲーム内からシステムにアクセスするには、対応するコンソールが必要です。わたしでもシステムメニューは呼び出せないんです……」
「そうか……。でも、そんなものが理由もなく落ちてくるわけがないよな。これは、多分……」
「はい。ママが私達に気づいて落としたんだと思います」
キリトはそのカードを黙ってじっと見た
「目的地は決まった。だったら後はそこまで突き進むだけだ。そうだよな?」
「ああ……。リーファ、教えてくれ。世界樹の中に通じてるっていうゲートはどこにあるんだ?」
「え……あれは、樹の根元にあるドームの中だけど……。で、でも無理だよ。あそこはガーディアンに守られてて、今までどんな大軍団でも突破できなかったんだよ」
「それでも、行かなきゃいけないんだ」
キリトはカードを胸ポケットに収め、そう言い切る。リーファは俺を見てくるが、俺は首を左右に振る。そして、言った
「ここまで、ありがとな。旅は楽しかったよ。でも、俺たちのゴールはすぐそこだ。……俺たちはもう行くよ」
俺はキリトの腕をつつくと落下していく。キリトもあとに続く
「……リン君……」
俺は振り返らない。涙交じりのその声を背に俺たちは最後の関門へと向かった
「さて行くか」
アルンの中央。世界樹の根元には石造りの扉がある。俺たちはその扉の前に並んで立つ
「ああ、これで最後だ。助けだしたら、エギルの店で祝杯だな」
「おう!」
俺たちが一歩進むと、扉の両側にあった妖精の像がしゃべりはじめた
『未だ天の高みを知らぬ者よ、王の城へ致らんと欲するか』
同時に俺たちの目の前にイエスとノーのボタンが現れる
「まあ、姫様を助けに行くだけだけどな。ついでに王様を殴りに。な、王子様?」
俺はボタンを押す。もちろんイエスの方を
「俺は王子様じゃねぇ」
キリトは否定しながらもイエスのボタンを押す
「虐げられているお姫様を助けに行く王子様……どこの童話だよ。ま、俺はさしずめ白馬ってとこかな。かならずお前を送り届けてやるよ、姫様の元にな!」
『さればそなたが背の双翼の、天翔に足ることを示すがよい』
扉の中央が割れ、ゆっくりと左右に開く
「行くぞ、ユイ。しっかり頭引っ込めてろよ」
「パパ、にぃ……、頑張って」
俺たちはお互
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