驕り
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出す。
「どうやら貴方の言う通りです…私は奢っていたのですね。リュカ…と申しましたね…ありがとうございますリュカ。私の心を覚ましてくれて…」
ルビスは己の未熟さに恥りながらも晴れやかな笑顔でリュカに感謝を述べる。
「マスタードラゴンが貴方を送ってくれた理由が解りました。貴方の様な偉大な人物こそが、世界を救い人々に希望の光をもたらすのです」
「知らねーよそんなこと!」
「………は!?」
ルビスはリュカという人間の素晴らしさと、彼を派遣したマスタードラゴンの人物眼を高く評価し、最大級で敬意を表したのだが、期待を大きく裏切る男の一言。
「さっきも言ったが、こっちは被害者だぞ!僕にだって生活があり、仕事だってあるんだ…なのに無理矢理こっちに来させられて、勝手に大冒険に巻き込まされて…何が『世界を救い人々に希望の光をもたらす』だ!僕はこれでも一国の王なんだぞ…現役の王様なんだぞ!なのに王様拉致ってどうすんだよ!僕の国はどうなってると思うんだよ!大混乱してたらどうする?誰がそれを償うんだ!?人的・物的被害を誰が補填するんだ!?」
「ほ、補填!?そ、そんな…私は…」
「あぁ、そうだったな…アンタは石にされてただけで、なぁ〜んにも悪くはないのですよねー!」
「そ、そんな言い方って…い、いえ…申し訳ございませんでした!私が不甲斐ないばかりに、異世界のリュカさんにまでご迷惑をお掛けして…私に出来る事があれば、可能な限り貴国の損害補填に尽力します!………とは言え、マスタードラゴンがこちらの世界で力を使えない様に、私は貴方の世界では無力です。その事だけはご容赦ください」
「…可能な限り…ねぇ………じゃあさ、口添えしてよ」
「口添え…?」
「うん。帰ったらヒゲメガネに『天空城よこせ!』って言うから、お前は峰不○子みたいに『プサ〜ン?』ってオッパイ押し付けてお強請りしろ!」
「だ、誰ですかその峰○二子って?………そ、それに私は貴方達の世界に行けないので、オッパイ押し付けるのは………」
何ともふざけた会話を繰り広げるリュカとルビス………ってかリュカだけだな。
最早2人にマリーの呟きは届かない…
「『プサン』と『ルパン』じゃ『ン』しか合ってないじゃない…」
と言う呟きは届かなかった。
「あーもー使えねーな!お前一体何出来るんだよ!?」
「な、何と言われましても…そ、そうですね…今の私は長時間封印されていた影響で力を殆ど失っております。しかし世界を覆う大魔王の力が消え去れば、現状の私にでもマスタードラゴンと連絡を取る事が出来るでしょう…そ、その時に最大級口添えをする………と言う事でどうでしょうか?」
どうやら完全に立場が逆転している様で、人間の機嫌を女神が胸の前で手を
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